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財政黒字化は2026年度、前回より1年前倒し=内閣府経済財政試算


[東京 30日 ロイター] - 内閣府は30日、今後10年程度の財政見通しを示した「中長期の経済財政試算」を経済財政諮問会議に提出した。高成長ケースでは、増税対策による歳出増で足元は赤字が膨らむものの、2021年度以降は社会保障費の抑制効果が表れ始め、黒字化は前回試算より1年早い26年度に達成するとの見通しを示した。成長率を現実の姿に近づけ下方改訂したが、税収は変わらず、歳出改革効果を強調した試算となっている。

今回の試算には、18年度補正予算や消費増税対策としての19、20年度予算での「臨時・特別措置」、国土強靭化などを新たに歳出増要因として織り込んでいる。このため、増税に伴う税収増はあるものの歳出増が影響し、20年度までは前回より基礎的財政収支(PB)赤字幅は前回試算より拡大する見通し。

しかしその後については、増税対策などの「臨時特別措置」が剥落し、さらに社会保障費が足元で抑制される効果を織り込み、前回試算より改善する見通しを示した。

成長率は、税収の基礎となる名目ベースで下方修正、生産性の下方改訂や労働力人口の大幅減少など、潜在成長率の伸び悩みを反映させている。

それでも、黒字化を見込む26年度の税収は前回試算と同じと想定、一方でPBの対象経費は減らしているため、26年度の黒字化達成となっている。

安倍政権は25年度に国・地方のPBの黒字化を目標としている。今回は、前回試算より黒字化の達成見通しが1年前倒しされた。

債務残高は対国内実質総生産(GDP)比では、18年度をピークに徐々に低下するとはいえ28年度で156.2%とまだ非常に高い。国・地方を合わせた公債等残高は、18年度の1061兆円から28年度には1178兆円まで膨らむ。

以上の「成長実現ケース」に対し、「ベースラインケース」では中長期的に実質1%前後を想定し、相対的に現実に近い想定を置く。その場合、28年度までの試算の期間内にPBは黒字化せず、28年時点でも6.2兆円の赤字が残る。債務残高は28年度に1195兆円に上り、対GDP比で181.7%までしか低下しない。

(中川泉 編集:田中志保)

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