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性犯罪「冤罪」被害者の国賠請求棄却 警察や検察の責任は(粟野仁雄)

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判決を受け会見する原告代理人の後藤貞人(右)、山本了宣の両弁護士。(撮影/粟野仁雄)

10代の親族女性への強かん罪(現在は強制性交等罪)などによる懲役刑で服役中、女性が「被害証言は嘘」と明かし再審無罪となった大阪市の75歳の男性と妻が「起訴や判決は違法。不当な身柄拘束で精神的被害や、経済的被害を受けた」として国と大阪府に約1億4000万円の賠償を求めた裁判で1月8日、大阪地裁(大島雅弘裁判長)は請求を棄却した。

13時15分、男性も姿を見せた法廷で大島裁判長は「主文、原告らの請求をいずれも棄却する。訴訟費用は原告らの負担。判決理由は省略する」と言い渡し、あっという間に去った。判決文などによれば、男性は2004年と08年の二度、当時10代の女性に自宅で性的暴行をしたとして大阪府警に逮捕され、大阪地検から強かん罪と強制わいせつ罪で起訴された。

09年に大阪地裁が懲役12年を言い渡し、最高裁で確定。しかし、大分刑務所に服役中の14年に女性が「強かんなどされていない。証言は嘘だった」と男性の弁護人に告白していたことが判明した。再捜査すると女性が受診した医療機関のカルテには「性的被害の痕跡はない」と書かれていた。大阪地検が刑の執行を停止し14年11月に男性は釈放。15年2月に大阪地裁が再審開始決定を出し、男性は再審無罪となったものの6年以上にわたり身柄を拘束された。男性は16年10月に国賠提訴し「大阪府警や大阪地検が診療記録の確認を怠った。裁判所も10代の少女が嘘を言うはずがないという予断のもと、弁護側が求めた関係者の証人尋問を却下するなど冤罪を発見しようとする姿勢が欠如していた」とし、誤判の責任を問うていた。

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