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【環境政策編②】〇〇部長、世界と日本と、ときどき亀岡(〇〇に入るものは?)

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燕雀いづくんぞ

こうした各国の動きに対して、プラスチックを規制する2018年6月G7「海洋プラスチック憲章」(Ocean Plastics Charter)に日本は署名しておらず、対応が遅れているとの批判がありました。

海洋に流出したプラスチックごみの多くは、日本以外の国から出されているとされ(環境省)、特に発生源が「先進国以外」である以上、日本の取り組みとしては慎重な議論をおこなうべきと判断したとの報道がされていました。

しかしながら、それが変わりつつあります。

環境省が海洋プラスチックごみの拡大防止に向け策定中の「プラスチック資源循環戦略」に、今年6月の先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)で提起された「海洋プラスチック憲章」の数値目標を反映させる方針を固めたことが20日、分かった。政府はG7サミットで憲章の署名を見送ったが、この問題が深刻化していることを受け、先進国を中心とした国際協調路線へとかじを切った。(2018年8月21日産経新聞)https://www.sankei.com/world/news/180821/wor1808210004-n1.html

上記報道にもあった「プラスチック資源循環戦略」は素案が環境省から公表されています。

http://www.env.go.jp/press/files/jp/110266.pdf

ポイントとしては、日本がこれまで率先してきたプラスチックの適正処理や3R(リデュース・リユース・リサイクル)、再生利用の促進といった枠組みに基づき、

<リデュース>

①2030年までにワンウェイプラスチックを累積25%排出抑制

<リユース・リサイクル>

②2025年までにリユース・リサイクル可能なデザインに

③2030年までに容器包装の6割をリサイクル・リユース

④2035年までに使用済プラスチックを100%有効利用

<再生利用・バイオマスプラスチック>

⑤2030年までに再生利用を倍増

⑥2030年までにバイオマスプラスチックを約200万トン導入

を目指すという内容です。国家レベルでは、今後5年間から15年以上にわたる息の長い取り組みにならざるを得ない、という現実の現れだと思います。

その中で、プラごみを減らす「リデュース」の取り組みとして、レジ袋の有料化を義務づけ(無料配布禁止等)が記されています。

最終的には国レベル・地球規模で取り組むべき問題だとして、地方自治体としてその実現の日までに、どのように取り組むかが一つの判断だと思います。

大空から地球を俯瞰するばかりでなく、地についた足元を見てみると

「おもてなし」や「もったいない」は、日本人が重視する美意識とされます(平成30年版環境白書より)。

世界的に通用する価値観であり、日本人がロシアW杯スタジアムで見せた「ごみ拾い行動」は海外でも称賛されていました。

また、世界の貧困問題を視野に、フードロスを減らしていく「救缶鳥プロジェクト」のような素晴らしい取り組みを沢山見つけることができます。

しかし、それとは乖離した現実が、目の前に広がるのも事実です。大雨の後、保津川の河川敷は流されてきたゴミで埋まり、非常に痛々しい姿になります。


トロッコ観光列車と保津川下り合わせて150万人の観光客が訪れるこの場所を、ゴミだらけの河川敷にしておくのか。

波紋を呼んでいる「プラスチックごみゼロ宣言」の背景について、亀岡市の立場から、説明しています。ぜひご一読いただければ幸いです。

https://www.city.kameoka.kyoto.jp/kankyousoumu/plazero1.html?fbclid=IwAR2ME08es0UmLKHf9atJDGm_DN4brZFS6AbH-F9JuiewvFDKkAk4yyIkEno

保津川を清掃する活動の、立ち上げ当初からメンバーであった保津川下りの船頭さんに伺うと、

「12年前、雄大な保津峡の片隅で、たった2人から始めた。押し寄せてくる漂着ゴミに、自分たちの活動は意味があるのか」

自問自答する日々だったそうです。それが今、メディアから注目を浴びる大きな活動となっています。

明日1月29日に予定された地元業者との意見交換会に向け、すでに昨年から亀岡市役所も動き出しています。

環境問題は、消費者や事業者の活動そのものに起因する以上、誰もが無関係ではいられません。だからこその批判や懸念だと思います。

お互いの立場も踏まえて、どのような環境政策を今後創り出していけるのか、ぜひ引き続き注目していただきたいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。寒空の中、51歩目!


亀岡市役所 地方創生担当部長 

仲山徳音(なかやま なるね)

E-mail: nakayama88@city.kameoka.lg.jp

Phone: (0771) 25-5006

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