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【環境政策編②】〇〇部長、世界と日本と、ときどき亀岡(〇〇に入るものは?)

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目に見えないことはピンと来ないものらしい

地方創生担当部長の仲山徳音(なかやま なるね)です。

前回は、脱プラスチックに進むアパレル・外食大手のトレンドと、亀岡市のオーバードライブこと「プラスチックごみゼロ宣言」により、波紋が生まれていることをご紹介しました。

担当課に対して、他自治体・メディアから問い合わせが殺到。昨年12月13日の宣言発表から3週間で、新聞7社、TV6社、6つの自治体から取材がありました。

実は、東京都小池知事の12月記者会見でも、亀岡市をめぐる質疑応答があります。

【記者】次に、京都府亀岡市が、プラスチックごみによる海洋汚染などを減らすため、プラスチック製レジ袋の使用を禁止する条例の制定を目指す方針を明らかにしました。実現すれば、環境省のレジ袋有料化方針を上回り、おそらく全国初の試みになるとのことです。仮に、首都東京がレジ袋を禁止すれば、とても大きなインパクトがあるかと思いますが、知事は同様の条例化についてどのように思われますでしょうか。

【知事】都といたしまして、これまでレジ袋の無償配布ゼロということを目標に掲げてまいりました。また、関係事業者との意見交換も行っております。また、一方で、国に有料化をはじめとする施策の強化も求めてきたところでございます。私は、環境大臣時代にこれを提唱いたしまして、そして関係団体の皆様方とも意見交換などを進めて、そこからだんだん有料化であるとか、レジ袋の代わりにエコバッグを持ちましょうとか、それから、風呂敷を1枚潜ませておけば良いだけですので、こういった形で伝統的な環境の技を活かしていきましょうなど申し上げてきているわけでございます。

亀岡市のチャレンジは大変意義が大きいと思いますし、また、都といたしまして、有料化が実効性ある仕組みとなるように、引き続き、国に求めていきたいと考えております。(小池知事「知事の部屋」/記者会見2018年12月14日)

http://www.metro.tokyo.jp/tosei/governor/governor/kishakaiken/2018/12/14.html

反響の中で、こうした声も。

罰則付きプラスチック製レジ袋禁止条例制定を目指す京都府亀岡市は29日、店舗向けの説明会を初開催する。規制を受ける店舗側から「なぜ今、条例が必要か分からない」という声が上がっており、市は保津川の環境、景観保全について、理解を求めていく考えだ。(2019年1月26日京都新聞)

https://www.kyoto-np.co.jp/local/article/20190126000030

今年1月15日に放映された『ガイアの夜明け【“あなたのゴミ”その行方~迫る!「プラスチック危機」~】』でも、

「なぜ今、スーパーでレジ袋が有料化されるのか」わけを尋ねられたところ、え・・・知らないと答える女性買物客の声が収録されていました。

https://www.tv-tokyo.co.jp/plus/business/entry/2019/018732.html

なぜ今、レジ袋やストローなど使い捨てプラスチック製品を見直す動きが出ているのか。読者の皆様はご存じでしょうか?

実は、この問題に対する反応は、日本と世界との間で温度差があるようにも思われます。まず、世界の動きから見ていきます。

世界の動きとハードボイルドワンダーランド

プラスチックは非常に便利な、文明の利器です。ただ、その「使い捨て= Single Use」をやめるよう、世界的な流れが来ているように見受けられます。

例えば、このような記事が出されています。

2025年までにプラスチック製のレジ袋やストロー、食器の使用をやめた上、最終的には使い捨てプラスチックの全廃を目指す戦略を各国がつくる、などとする国連環境計画(UNEP)の閣僚宣言案が15日、明らかになった。国連加盟各国の環境相らが参加し、来年3月にナイロビで開く第4回国連環境総会(UNEA4)での採択を目指す。(2018年12月15日共同通信)

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181215-00000032-kyodonews-soci

国連環境計画(United Nations Environment Programme)は、報道に先駆けて12月6日、「使い捨てプラスチックとマイクロプラスチックに対する法的規制」(Legal Limits on Single-Use Plastics and Microplastics)という100頁を超える詳細なレポートを公表しています。

この国連のレポートでは、

・ビニール袋、使い捨てプラスチック容器・包装、マイクロプラスチックの3種がプラごみの3大要因

・世界192か国中、66%の国でビニール袋に対する各種規制をすでに導入。無償配布禁止が83か国、製造・輸入禁止が61か国、製造時に課税するのが27か国

・プラスチック容器・包装が、プラごみの47%。その半分がアジアから生み出されている(中国が最大。日本、韓国、台湾、香港も名指し列挙)

・一人当たりのプラスチック容器・包装の廃棄量は、日本が世界ワースト2位(1位はアメリカ、3位はEU)

 と述べられています。

また、続く12月19日、EU28カ国全てが、ストローや食器など10種類の使い捨てプラスチック製品を2021年までに廃止することに合意しています。

この中では、ペットボトルの回収率を2025年までに75%、2029年までに90%にすることともされています。

ここまで進めてしまって、生活に支障が出ないのだろうか。どこまで周知されているのだろうか。日本の我々から見ると、色々と疑問が出てくるかもしれません。

実は、世界で最も観光客が訪れる国、フランスでは、すでにレジでのビニール袋配布が禁止され、違反した事業者には罰金を課しています。

フランスで最近、持ち帰りができる総菜店や食料品店の風景が変わった。2016年7月からレジ袋の利用が全面禁止され、店側は持ち帰りの客に提供できなくなった。違反した場合は最高で罰金10万ユーロ(約1200万円)、禁錮2年と重い。

対象は厚さ50ミクロン未満のプラスチック袋。パリではレジ袋の代わりに、利用が認められている茶色い紙袋や生分解可能な袋を出す店が目立つようになった。(2017年3月21日日経新聞)

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO14285010R20C17A3EAC000/

私も昨年7月までフランスに留学していたため、実際に生活で体験しました。

最初は、「このレジのおばちゃんたち、なぜ品物をダイレクトに渡してくるのだろう。ガサツすぎないか・・・」と疑問に思いつつ、エコバッグを使うようになりました。

戸惑いは一瞬だけ。どのスーパーでも同じ対応であるため、すぐに慣れます。

(日曜のマルシェなどで魚や鶏肉を買った際には、紙袋で渡してきます)

きちんとルールとして成立し、誰もが同じ対応をしている、ということが消費者の行動を変えるために重要だと思います。

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