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引退後も利用される稀勢の里 白鵬と鶴竜が延命の言い訳に

【涙を見せた引退会見(共同通信社)】

【負傷して辛そうな表情の稀勢の里(時事通信フォト)】

 引退した横綱・稀勢の里は、年寄「荒磯」を襲名し、今後は部屋付き親方として後進の指導に当たる。

【写真】左腕負傷時の苦しそうな表情

「荒磯の年寄株は、元前頭の玉飛鳥に貸していました。それが昨年4月、玉飛鳥が『熊ヶ谷』に借り替えた。稀勢の里がいつ引退するかという状況で、急いで返した形です」(協会関係者)

 ただ、“荒磯親方”となったあとも受難は続く。中堅親方の1人が言う。

「出ては途中休場ということを繰り返し、連続休場は8場所まで伸びた。それでも横綱でいられたわけですから、他の横綱にも、“公平”な扱いをしなければなりません。

 白鵬は東京五輪での土俵入りを目指し、鶴竜は親方になるための帰化申請にまだ時間がかかるため、なんとしてでも横綱で居続けなければならない。そうなると稀勢の里にはまだ“利用価値”がある」

 横綱に降格はなく、成績が悪ければ引退を迫られる。不調を押して満足な相撲が取れないくらいなら、休場してしまえばいい。稀勢の里という“前例”がある以上、「文句を言われる筋合いはない」と開き直られたら協会も強くは言えない。のらりくらりと延命を続けるための「都合のいい言い訳」になってしまうのだ。

 当初、稀勢の里は引退を表明した1月16日にも、土俵を務めるつもりだったという。当日は地元・茨城県牛久市の「稀勢の里郷土後援会」がバス2台に95人のメンバーを乗せて応援に駆け付ける予定になっていた。

「昨年は休場ばかりで一度も交流会を持つことができず、12月の冬巡業も全休。責任感の強い稀勢の里は、せめて後援会に最後の姿を見せたかったのではないか」(ベテラン記者)

 昇進から引退まで、周囲の打算や思惑に翻弄された722日間の暗闘を振り返ると、「悔いはない」とした会見での発言の裏に、言葉にできない思いがあったことは、想像に難くない。

※週刊ポスト2019年2月1日号

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