- 2019年01月25日 15:20
また「手抜きマンション」で死亡事故、壁崩壊で下敷きに
1/2北朝鮮の首都・平壌の中心部のマンション建設現場で事故が起き、2人が死亡した。
現地のデイリーNK内部情報筋によると、事故が起きたのは昨年末のことだ。平壌市平川(ピョンチョン)区域で行われているマンションの建設現場で、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の建設部隊、8総局所属の兵士らが地下で工事に当たっていたときに急に壁が崩れ、下敷きになった兵士2人が死亡した。マンションの建物はすでに完成し、内装工事が行われていた最中で起きた事故だった。
(参考記事:金正恩氏、日本を超えるタワーマンション建設…でもトイレ最悪で死者続出)
今回の事故を受けて、現場の指揮官が6ヶ月の降格処分、他の責任者は労働鍛錬刑(軽犯罪者を収容する刑務所での短期間の懲役刑)となったが、「その程度で済んだ」ことで関係者は胸をなでおろしているだろう。
この地域では2014年5月、完成したばかりの23階建ての高層マンションが崩壊し、住民や工事関係者など最高で500人が犠牲になる大惨事が起きている。東京新聞によると、建設を担当した7総局の局長が解任の上で政治犯収容所に送られ、設計と施行を担当した技術者4人が銃殺刑に処せられている。
(参考記事:「手足が散乱」の修羅場で金正恩氏が驚きの行動…北朝鮮「マンション崩壊」事故)
当時も今回も「速度戦」が事故の原因と見られている。今回の場合、資材を充分に確保できない状態で工事を強行し、セメントをきちんと養生しないまま作業が進められた。そのため、建物の強度に問題があったという。
(参考記事:【再現ルポ】北朝鮮、橋崩壊で「500人死亡」現場の地獄絵図)
2014年6月20日の北朝鮮の朝鮮労働党機関紙・労働新聞は、金正恩党委員長が当時建設中だったタワーマンション団地の現地指導を行った場で「建設においては一にも二にも質の保証に優先的に関心を置くべき」「千年責任、万年保証のスローガンの元に、建築物を百点満点で完成させよ」と指示したと報じている。
是が非でも決められた工期までに完成させるという速度戦は、手抜き工事の温床となってきた。金正恩氏は崩壊事故の直後とあって、丁寧な施工を強調するために、2010年の朝鮮労働党中央委員会、党中央軍事委員会の共同スローガンの一つ「すべての建設物を千年の責任を負い、万年保証できるように建てよう!」を引用したのだろう。



