記事

DEES NOT WORDS!〜女性議員の意義〜〜

1/2
昨年の夏「議会制民主主義・福祉・女性参政権100年を学ぶ」イギリススタディツアーに参加しました。私がもっとも尊敬する女性政治家は英国初の女性首相であったマーガレット・サッチャー。都議会議員になって以来ジェットコースターのような政局に飲まれ、なかなか本格的な海外視察が実現しない中ようやく腰据えて自主研究できる環境が整ったところ、旧知の尊敬する先輩である大河みとこ調布市議に誘われ二つ返事で参加を決めました。

全国各地から超党派の女性地方議員を中心に20名が参加、マンチェスター、ウッドストック、ロンドンを訪ね、サフラジェットと呼ばれた女性たちが一枚の投票用紙を手にするまで命がけで闘った参政権運動で女性をめぐる政治の「歴史」を、現職女性国会議員・地方議員と交流をすることで「今」を学びました。

▲英国国会議事堂(Houses of Parliament)委員会室にて、“Deeds not words”を掲げるケイト・グリーン労働党国会議員を囲んで。

英国国会も、日本同様見学ができますが、主催の市川房枝記念会の並々ならぬご尽力で観光客立ち入り禁止の委員会室まで入れる幸運に恵まれました。フォークランド紛争決断直前のサッチャーはいまいか?ナチスドイツとの攻防に頭を痛めるチャーチルが葉巻片手に不機嫌そうに登場せぬか?…と錯覚するほど往時のまま。しかし、政治は、ことに女性をとりまく政治は確実に動いてたのです。

丁度今年で私も地方議員となり、ぐるっと干支を一回り、12年の節目となります。07年初当選した頃は、無所属で、民間出身のワーキングマザー議員は珍しかったかもしれません。私自身同じような民間出身議員や女性議員を増やしたい!と超党派異業種交流サロン「プロジェクト日本」を立ち上げ、長じては地域政党自由を守る会を設立し、地盤看板カバンのない若い三人の母親の新人女性議員を地方議会に送り出すことができました。

昨年は女性議員増法も成立し、ずいぶんと女性議員や候補が増えていることはとても喜ばしいことだと思っておりましたが、時代も日本国民の意識も急速に進化を遂げてきてることを、駅頭によく立っている私は気づいてました。もはや女性なだけ、ママ・ワーキングマザーだけでは済まされぬ、その上であなたは「議場で」「地域住民のために」何が出来るのですか?というフェーズに入って来たということに。このタイミングでの英国視察で等身大の女性議員と接し、彼我の差を感じるとともに大きな啓示にも似た示唆を受けました。

現在日本の国政政党は、右も左も支持率アップのために突如として「女性議員を増やす!」と今更ながら息巻いてます。しかしながら、その質は伴っているのか大変危惧するものです。1990年頃「マドンナブーム」が起こり、多くの女性国会議員(所謂マドンナ議員)を輩出しましたが、今でも心に残り、女性達が忘れえぬ尊敬すべき政治家は物理的にも記憶の中にも残っているでしょうか。私からすれば答えはNO!!むしろこの質を伴わないブームこそが、その後の女性議員比率先進国最低レベルの原因になったのかもしれないと思わざるをえません。

ゆえに本年の統一地方選挙と参議院議員選挙において、この愚かなブームの轍を踏みたくないと意を強くしているのです。

では、自分の意思ももたぬ政党の広告塔や労働組合の操り人形になったり、世界情勢や財源の根拠を度外視したイデオロギーを振りかざしたり、議員の身分に甘んじ立場を利用した利益誘導やビジネスに手を染めぬ、地に足のついた女性議員を増やすにはどうしたらよいのか?

そのヒントとして、マンチェスター市議会議員との交流についての視察報告書を公開させていただきます。

【女性議員はただ増やせばいいか?】


「女性の政治参加」は参政権から始まり、今回視察の縦軸となすテーマです。女性議員増法が成立したものの、議会活動を通じ、政党の広告塔の域を出ない方が散見され「女だから誰でも良いのか?」という思いがムクムクと大きくなっていました。

7月19日当日は、午前中は、サフラジェットの中心人物エメリン・パンクスハートが家族と住んでいたパンクハーストセンターにて女性地位向上の活動をしているボランティアから女性参政権100年の苦闘を伺いました。

▲センターにて。無数の女性写真モザイクによるエメリン・パンクスハートの肖像

その後、マンチェスター市立中央図書館のカンファレンスルームに向かいました。待ち受けていた、パキスタン移民系ヤスミン・ダー議員、弁護士出身イヴ・ホルト議員の溢れ出るパワーに「女なら何でもいい」という基準で選ばれていない!と一瞬でわかりました。


【まさか自分が議員に?!】


▲左ヤスミン・ダーマンチェスター市議会議員(労働党)

私の選挙区江戸川区は、出生率も都内1位、平均年齢は都内屈指に低く、税収は都内でワースト3に入るくらい低いところです(自主財源38%)。また、外国人が3.4万人も暮らす自治体ですから、見るからにパワフルなヤスミン議員の話に釘付けになりました。生い立ちの背景から社会の不平等に問題意識をもち、早くから女性グループを立ち上げ、活動を続けた結果、労働党及び英国政治に関わってきたとのこと。マタハラで会社を首になった理不尽、保育園待機児童問題解消のため「江戸川ワークマム」を立ち上げ、「政治が変わらないと生活が変わらない」と議員となった上田の経緯と重なります。「議員になることが目的」「政党女性議員数合わせ要員」ではなく、「自分が議員となるつもりはなかったが、文化や言語の違いよる軋轢を解消すべく奔走。結果、政治は男のもの、つまらない仕事と考えていた自分が、まさか議員になるなんて(笑)」という、自分の使命感の先に議員になったというストーリーに深い共感を抱きました。

あわせて読みたい

「女性議員」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    一橋卒が年収300万円稼げない訳

    ニャート

  2. 2

    「安倍やめろ」が自民圧勝に貢献

    かさこ

  3. 3

    ジャニ圧力は弱腰テレビ局の忖度

    渡邉裕二

  4. 4

    人気店の予約が取れないカラクリ

    内藤忍

  5. 5

    元駐日大使「責任は韓国政府に」

    文春オンライン

  6. 6

    山本太郎氏が社民党に引導渡す日

    やまもといちろう

  7. 7

    徴用工仲裁手続きから逃げる韓国

    緒方 林太郎

  8. 8

    派遣の時給上げ施策 実態と乖離

    佐々木康彦 / ITmedia オルタナティブ・ブログ

  9. 9

    LIXIL社長 論点すり替えで復権

    大関暁夫

  10. 10

    輸出規制めぐり文在寅氏に焦りか

    AbemaTIMES

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。