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アジアパラ銅の兎澤朋美、日本財団奨学生として目指す大きな夢

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■ハイレベルなパフォーマンスに欠かせない義足

かくして、日本体育大学に入学し、陸上競技部パラアスリートブロックでパラリンピックを目指すようになった兎澤は、辻(現:重本)を育てた水野洋子監督の指導を受け、めきめき頭角を現していく。

競技を始めて日が浅いこともあり、兎澤の進化はとにかく早い。ハイパフォーマンスを実現するためには、踏み込む力の強さや走力により、板バネの硬さを変えるなど義足の調整が必要になる。

「今は柔らかいもの、硬いもの、幅跳び用と3本の板バネを持っていますが、こうしていろいろ試したりというのは、奨学金がなかったらたぶんできないと思います」

奨学金の必要性について、水野監督は力を込めて言う。
「義足だけではありません。断端部を包むソケットも(筋力が変わることで)サイズが変わったときにすぐに作り直したり、義足の下に履くライナーも自分に合ったものを試せたりしてすごく助かっています。指導者としても『迷っているなら試してみたら』と言いやすいですし、実際にパフォーマンスも上がっているんです」

現在、冬季トレーニング真っ最中。兎澤は走り幅跳びと100ⅿの2種目を専門とするが、走り幅跳びも、助走スピードが速ければ、飛距離が伸びるとあって、厳しいドリル練習に取り組み、走力アップを図っている。


「私も最大の目標は、東京パラリンピックのメダル獲得です。2019シーズンは走り幅跳びで4m66、100ⅿで16秒40を目標に掲げているので、まずはそこに到達できるよう、今は課題を整理しているところです」

そして、2019年11月にはドバイで東京2020パラリンピックの前哨戦ともいえる世界選手権が開催される。

アジアパラは(ほかの障がいクラスと合同で競技を行い、ラザポイントシステムを使用して順位を決定する)コンバインドで行われたが、世界選手権では兎澤の種目も単独で行われる見込みだ。

「自分のクラスだけで行われる大きな大会は、私にとって初めてなので、そこでメダル獲りたいです」

義足のアスリート・兎澤朋美は、東京パラリンピックに向かって一直線に走る。

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