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アジアパラ銅の兎澤朋美、日本財団奨学生として目指す大きな夢

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飛躍の2018年シーズンを締めくくる銅メダル

タッタッタッタ……助走の足音を響かせて、兎澤朋美(とざわ・ともみ)は跳んだ。


2018年10月、ジャカルタで開催されたインドネシア2018アジアパラ競技大会。陸上競技・女子走り幅跳び(T42-44/61-64)で3ⅿ89を記録し、同じ障がいクラスのライバル前川楓を抑えて銅メダルに輝いた。

日本体育大学入学と同時に陸上競技を始めた。競技歴はわずか1年半。アジアパラは、自身が一ヵ月前に出した日本記録を目標に挑んだが、その記録には及ばなかった。優勝した中西麻耶(T64)と笑顔で記念撮影に応じたものの「3位という結果は、嬉しい気持ちはないけれど、最低限の目標をクリアできたかな」と話した。


兎澤は続ける。
「ジャカルタはタータン(走路)が柔らかく、それになかなか対応できなくて……。現地に入ってから、板バネの反発に、自分の練習してきたタイミングが合わず、調整も大変でした。それに、その過程でひざを痛めたり、今まで経験してこなかったようなことが次々に自分の身に起きて、それを一つひとつクリアして、試合を迎えたんですけど……この記録を見たら、やはり適応できなかったのかなと思います」

もどかしさや悔しさも、その中で手にした銅メダルも。アジアパラの経験が兎澤にとって、次につながる大きな財産になったことは間違いない。

■陸上選手としての道を拓いたひとつの記事

1999年、茨城県つくば市生まれ。小学5年のときに骨肉腫で左脚を切断した。切断の後に、初めて行ったスポーツが陸上競技。練習会で板バネのスポーツ用義足を着用して駆け抜けた楽しさが忘れられなかった。だが、主にカーボンファイバー素材の板バネは1本あたり50万円~60万円と高価で、加えてさまざまなパーツも必要だ。すぐに陸上競技を始められるはずもなく、まずは担当の義肢装具士に誘われたパラサイクリングに取り組むことにした。

そんな彼女に転機が訪れたのは2016年10月のこと。日本財団が日本体育大学に給付型の奨学金制度を設立するニュースを目にしたのだ。記事には、リオパラリンピック陸上競技400m銅メダルを獲得した日体大4年生・辻沙絵が大学に適性を見出され、ハンドボールから転向して1年半でメダリストになったことも記されていた。兎澤が具体的なイメージをするには十分な情報だった。

奨学金があれば板バネの義足も調達できる。陸上競技で東京パラリンピックを目指したい。当時、高校生だった兎澤の心は大きく動いた――。

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