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医師の働き方問題、いや医療をどうするのか 医師からの一つの提案

医師の働き方の問題。私が選挙に出てから8年。当時はこのまま放置していたら医療が崩壊するといって選挙に出ましたが、結果は予想通り、いや一部はさらなる悪化をとっています。

2000時間の残業、患者のために医師は体を壊しても働けなんて理不尽な厚労省の対応に文句ばかりつけても変わりません。ただ今の厚労省に期待しても無駄かもしれません。だって今の厚労省の仕事ぶり見てると、不適切統計、障害者雇用、そしてこの2000時間問題含めて本当に昔と異なり責任感のレベルの低下が甚だしいですから。官僚、いや政治家の能力低下はとんでもないのかもしれません。

それでも識者からの意見も参考にしながら今自分が思っている改善策を書きたいと思います。

勤務医の労働時間を減らすために

そのためには人を増やす、つまり医師を増やすか、今行っている医師がやっている仕事を減らすしかありません。

医師を増やすに関しては、2008年から始まった地域枠含めて今までの施策がやっと効果が出てくる時代になってます。そうあと10年したら地域に働く医師数はかなり増える可能性が高いです。ただそれが専門の偏在を含め有効に作用するかどうかは疑問です。

本当にある意味今必要と考えている質の高い家庭医、総合診療医、ホスピタリストを卒業した若い医師がその科を専門に選ぶのは、自主性だけではこの10年以上見てきて期待が持てないからです。(仕事、権威、報酬など魅力がすくない)その意味で地域の偏在、専門の偏在はよほどのことがない限り今のままでは改善しない、そう医師数を増やすだけでは絶対にダメです。

また仕事を減らす、医療の対象を減らすことは上手な医療のかかり方含め絶対に必要なことです。また一時期私が批判していた夕張モデル、そうある対象に対しては病態の考慮を行い非効率な医療を行わないと言う医療ニーズの見直しは必要と今は考えを若干変えています。だって医療では治らないけど介護、リハビリで改善する症例がたくさんいることがやっと実感できましたので。そう老衰を改善するのは薬ではなく食事と運動含めた生活習慣改善です。そして風邪のかかり方など軽症者の市販薬の利用推進などもいいことと思います。

そして地域の病院がどのような病態を治療対象とするのかの分析が必要です。何でもかんでもどこでも総合病院を作る必要はありませんし、維持する必要もありません。若い人間がたくさんいる地域での医療と、高齢者しかいない地域の医療は違います。それこそ産科、小児科を常備する地域は選ばなければいけません。それでもいざという時の方法は必ず対処していなければなりません。(後送の方法など)

そしてその患者ニーズの再解析、医療費用からくる医療者の必要数、病院数を決定する必要があります。
(それこそ昔からの私のテーマ、少ない血液内科医師の働き方を解決するには病院の集約が必要だと今は思っています。外来化学療法含めて病院における血液内科の補充による利益率上昇は高いのですが、なかなか一人では継続勤務が続きませんので、大学病院でも少ない血液内科の現状での各病院ごとへの補充は難しいです)

まあでもこの手の施策を行えば開業医の大部分が利益が減ると思いますのでハードルが高いです。そう医師会、病院会は反対してしまいます。本当今の状態を変えずに残っている医師にだけ負担をさせれば自分たちの利益は保たれるとしか思っていません。だから今いる医師に2000時間働かせようというとんでもない意見をあげることができるのです。そして形式上は医師の代表者の立場のため厚労省に現場の反対意見が届きません。それこそ労働者を守らないNGTの運営の構図と同じかもしれませんw

開業医の病院医療への参加施策なども医師不足地域においては一つの改善策なんですけど、地域の医師会は損すると思う行動はなかなか取ってくれません。在宅の24時間義務部分ですら病院に丸投げしようとしていますところもありますから。(一部の医師会です。いい医師会は当然存在しています。)

またその地域に医師を定住させるためには地域の魅力策が必要です。それにはお金は一つの方法ですが残念ながら継続しないのは今までの産科医師の問題で明らかです。そう人間としての生活ができなければその地域に残ることはやりません。そう定住しなくてもできる方法、院長の定義(月平均17日以上出勤しなければいけない)の法的改正などを変えれば非常勤医師だけで賄える可能性があると思うのですが。

では政治主導でといっても、高齢者の票が減る医療施策を政治家は行いません。そして先送りされ続けて現在があるのです。医療だけではないですが。

結論として今までの医師の働き方への考え方を変えるしかないのです。そして医療費をそこまで増やさなくてもできるはずだと思っています。

ただこのように今の医療を変えても専門性の高い最低限の医療の機会の確保は必要です。AI、オンライン診療を使いながら介入が少なく済む医療はどんどん効率化し、血液疾患などの特殊疾患についてはしっかりとした対応(遠隔病院への後送先の確保等)が必要です。そして今の骨髄腫はがん末期と思い込ませないようにやらなければいけません。

そこには地域住民、政治、医療者の勉強、メディアの広報等が協力が絶対的に必要です。細い点には色々ありますが、患者さんの医療を守るために、医療者の健康を守るために集約できればと思います。

長文になりました。皆さんの意見お待ちしています。

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