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殺人放射線の素顔

 福島原発2号機の格納容器に内視鏡が入り、信頼できる放射線量の測定ができたという。それによると、最大で73シーベルトが計測されたということだ。「マイクロ」も「ミリ」もつかない、ナマのシーベルト単位が出てきたのは、初めてのような気がする。これは100%致死量の10倍に相当する数字で、6分間で人が死ぬことになる。そんな場所で溶解している核燃料を取り出す作業がどれほど困難なことか、改めて事の重大さがわかるというものだ。

 同時に、格納容器内の水位が、毎日大量の注水をしているにもかかわらず、下から60センチと意外に低いことも明らかになった。つながっている圧力抑制室を経由して漏れ出しているらしいという。くわしい説明はないのだが、核燃料を直接に冷やしている高濃度汚染水が、行方不明ということだ。これでも冷温停止で安定しているなどと言えるのだろうか。

 まだ言えば、2号機の建屋は破損したままで、燃料プールには大量の燃料棒が水につけた状態で保管されている。青天井に置いてあるようなもので、これは大なり小なり1号から4号まで全部に共通している。燃料運搬のクレーンが整備されている話は聞かないから、運び出しだけでも何年もかかる大仕事になるのだろう。その間に大きな地震がないことを、天に祈るしかない。

 核燃料が、どれほど強烈な物質であるかの一端が、これでわかった。これを使って湯を沸かして蒸気で発電していたという、原発のアンバランスなローテクぶりも際立っている。こういうものを、まだ使い続けようとする人たちがいることに驚くほかはない。

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