- 2019年01月16日 10:33
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1/2■NPS先進国の米国、上位企業35%が活用
いまNPS(ネット・プロモーター・スコア)という企業の商品やサービスの指標が注目されている。コンサル会社「ベイン・アンド・カンパニー」のフレッド・ライクヘルド氏により考案された指標で、NPSの数値が高いほど顧客のロイヤルティーも高いことを意味しており、他の人にもその商品やサービスをおすすめしたい度合いでもある。
また、従来の顧客満足度より収益との相関性が高いとされる。例えば、米・通信キャリアのベライゾンはNPSの数値を改善し続け、収益が増えて業界シェア1位になった。
写真=iStock.com/oatawaNPS先進国の米国では売り上げ上位企業500社(Fortune500)の35%がこの指標を経営に取り入れているともいわれている。一方日本では、各産業の主要企業が利用している程度で、認知度は低い。
プレジデント編集部は、NPSの分析などからサービスや商品の改善を企業に提言する「エモーションテック」と協力し、流通企業のNPSを大調査した。結果は同社の今西良光社長に解説をお願いした。
また、NPSと同時にカスタマージャーニーマップ(CJM)の作成もしてもらい、各社がNPSを向上させる方法を探った。波線グラフはそれぞれの項目の影響度を意味しており、数値が高いほど、その項目は企業やブランドの強みといえる。なお本記事では、各社個別のNPSと業界トップ3社の平均値との差を「愛着度」と表記している。
▼カフェ…3社平均NPS●-23
スターバックスに軍配。ドトールは座席に弱み
■赤いソファは創業者のこだわり
カフェでは、店舗数では3社の中で最下位のコメダが2位だった。今西氏はフードメニューの質の高さを挙げる。「データを見るとコメダはサイドメニューの評価で他2社を圧倒しています。例えばコメダにはスイーツ『シロノワール』や『みそカツパン』など人気商品が多いです」。

また、飲食をするときに顧客から高評価を得ているのも、コメダの独特な居心地の良さが影響しているという。コメダの店舗では席の間には間仕切りを設置しており、赤いソファは創業者らが座り心地にこだわったもの。そういった取り組みが顧客の満足度を高めているようだ。
一方、ドトールは、居心地の悪さがNPSの低迷に影響してしまった。ただ、メニューを決めるときは他社よりも評価が高くなっており、今西氏は「ドトールは値段の安さが顧客に喜ばれている」と分析する。
そんな中、店舗数で日本1位を誇るスターバックスがNPSでも最も優れていた。これに関して今西氏は「ブランドイメージに関する評価が他社を圧倒している」と指摘する。「ブランドイメージとは、味や店内の雰囲気などさまざまな要素が関わりあって上がるものです。今回はスタバの総合力の勝利でしょう」。
No.1 スターバックスコーヒー
愛着度+7%/NPS●-16%/店舗数●1363店/18年6月末
No.2 コメダ珈琲店
愛着度±0%/NPS●-23%/店舗数●790店/18年2月末
No.3 ドトールコーヒーショップ
愛着度-8%/NPS●-31%/店舗数●1111店/18年11月末

▼コンビニ…3社平均NPS●-20
セブンがダントツ。だが顧客体験は大差なし
■イートインスペースその効果は薄い
コンビニではセブン-イレブンがダントツだが、グラフの波形は3社ともほぼ同じだった。

「カフェでは、会社ごとに顧客が求めているものが少し違いました。例えば、コメダやスタバの顧客は入店時の雰囲気の良さなどにこだわっていますが、ドトールの顧客は入店時よりも、メニューの決定時、つまり値段やメニューなどに強い期待を持っています。そんな中、コンビニの波形はほぼ一緒です。これは単純にどのコンビニの顧客もだいたい同じことを各コンビニに求めており、概ね各社ともその顧客の要望に応えています」
それではなぜ、セブンだけがNPSでずば抜けているのか。グラフでは、各社とも「お店を決める時」「商品を探す時」の数値が高い。そこからさらに、詳細な調査を実施したところ、セブンは「アクセスのよさ」「商品の探しやすさ」「品揃え」「商品の整理整頓さ」「独自ブランド」で他社よりも高い評価を得ていることがわかった。セブンは押さえるべきところを押さえていた。
一方ファミリーマートなどはイートインスペースの設置などに力を入れている。波形をみる限り、ファミマの顧客の商品を購入した後の評価のNPSへの影響度は低い。ファミマの経営戦略は奏功していないといえよう。
No.1 セブン-イレブン
愛着度+16%/NPS●-4%/店舗数●20437店/18年7月末
No.2 ローソン
愛着度-6%/NPS●-26%/店舗数●14244店/18年6月末
No.3 ファミリーマート
愛着度-10%/NPS●-30%/店舗数●16868店/18年6月末
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