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なぜ今、日米中韓と日米で北東アジアの平和を話し合うのか

 北東アジアの平和は、極めて不安定な環境下にある。この地域には、平和を安定的に維持する仕組みが存在せず、皮肉なことに、日米同盟と中国が対峙する構造が、この地域の緊張を高めながらも、衝突を回避する唯一の土台となっている。

 私たちが行っている日本と中国の世論調査では中国側の日本に対する感情がこの数年大きく改善したが、安全保障に限っては、両国民の意識は全く別の傾向を示している。

 日中両国民とも相手国に軍事的な脅威感を異常なほどに高めており、日本国民は中国の軍事的な不透明な台頭や行動に神経を尖らせ、中国人の多くは、日本と米国が一緒になって中国をいつかは攻撃すると見ている。軍事的な衝突を危惧する声も少なくない。

 私たち一般の市民から見ればこうした意識はばかげたように思えるが、政府間の様々な行動がこうした国民の不安を増幅させ、次第にそれぞれの意識を右側に動かしているのは間違いない。

こうした不安定な状況をそのまま放置していいのか、一体、誰が、いつになったら声を上げるのか。私たち言論NPOが、この北東アジアの平和構築に民間レベルで取り組もうと考えたのは、こうした強い思いからである。

私たちは中国とは14年間、そして韓国とも6年間、この地域の平和と協力発展に向けたトラック1.5の対話を毎年継続し、政府関係がどんなに困難や危機に陥っても中断したことがない。そして、同盟国のアメリカとは幅広い対話のチャネルを持つ。

これをつなぎ、この地域に平和秩序の建設を目指す、多国間の平和会議を近い将来、創設する。それが、私たちが思い描いたビジョンである。

民間ができることには限界がある。そう考えるのが普通である。だが、私たちはむしろ逆に考えた。市民や、国民の理解に支えられない限り、政府間が困難に挑むのは難しい。それがアジアに平和の枠組みを作るという、歴史的な大事業ならばなおさらである。
歴史を動かそうとするのであれば、まず私たち民間が、その土台作りから始めなければ、何も始まらないのである。

16日から始まる「日米中韓」と「日米」の二つの対話は、そうしたビジョンに基づいて計画されている。最近になって米中対立は激しさを増し、北朝鮮の非核化の動きは二回目の首脳会談の話しはあるが、先はさっぱり読めない状況にある。さらに、考えられないことだが、最近の不幸な韓国の行動で日韓の亀裂が広がっている。

むしろ、新しい年、この地域の困難はより大きく膨らんでいるのだ。

それでも私たちの平和建設の意志にいささかも揺らぎがないのは、日本人も中国人も、そして韓国人も「平和」こそが、この地域の未来の最も大きな課題であり、願いだということに気付いているからである。私はそれを毎年世論調査で確認している。

そうした静かな声をより大きなものとするためにこそ、議論を始める必要がある。

この16日、17日の2日間、私たちは、今直面している北東アジアの困難を話し合い、そして、平和を点検し、私たちが共有すべき使命で足並みを揃えなくてはならない。

それが、アジアの平和に向けた具体的な一歩になれるかは、私たちの本気の議論で判断していただくしかない。 

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