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「遊ぶ」という感性

昨日から引き続き、若者の消費について考えている。


昨日のエントリーでは、娯楽というか楽しみという事にフォーカスしてみたが、正直僕がそのような事を考えるには、資質が欠けていると言わざるを得ない。なぜならば僕には、人がいうところの「遊ぶ」というふわっとした行為というか表現が、よく理解できないからである。

1963年生まれの僕らの世代は、「新人類」と言われたファーストエイジである。今ではそう珍しくないことかもしれないが、僕らの世代から以降、1年生まれが違うごとにものの価値観が全然違う、と言われ始めたのである。

そうは言っても、九州の田舎に育ったものだから、僕の価値観は多分に旧人類の感覚であろう。23歳の時に2歳年下の女の子と付き合ったが、彼女の「遊ぶ」という感覚に馴染めず、結局は上手く行かなかった。

当時の「遊ぶ」とは、「人に金をやって楽しませて貰う」ことであったように思う。つまりただ飲みに行くのではなく、生バンドが入っているとかショーパブとか、自分が何かをやって楽しむと言うよりは、人に楽しみの奉仕をして貰うことが、「遊ぶ」という意味であると、当時の彼女の行動から推測した。これは今でもそうなのだろうか。

これには馴染めなかった。それは消費というよりも、自分に何一つ得るものがないという意味では、完全に浪費である。モノとしての財産価値も発生しなければ、自分に何かが身につくわけでもない。酔っぱらってゲラゲラ笑って終わりである。その遊びに、生活費を残して全部使ってしまうのだから、僕としては付き合いきれなかった。

それからすぐに日本はバブル経済の波に飲み込まれていく。このタイプの「遊び」をするのが、若者の主流となっていった。バブルの頃に民放に居たら、多少はおもしろおかしい六本木遊びなども覚えたかもしれないが、あいにく丁度その頃からNHKに行きだしたので、浮ついた話も何もないまま、バブル崩壊を迎えた。


僕は40をとうに過ぎた今もまだ、「遊び」がわからないままである。これをかわいそうだと人は思うのかもしれない。しかし当人には「遊んでいた人生」がないので、比較対象が何もない。したがって、不幸を実感できない。つまり遊びがわからなくても、僕は幸せなままなのである。

結局今の若者をかわいそうがっている人は、自分と同じ遊びをしていないからという理由だけでかわいそうに思っているだけなのではないか。

そういえばはてブにこんなコメントがあった。

「じゃ、中国ではインターネットや携帯よりも車が売れてるのかと言いたい。」

これは実にナイスなツッコミである。先日の中国に行ったときの話でそういうことも書こうと思っていたのだが、中途半端になってしまっていた。

北京に行っていろいろ見聞きしたところでは、中国の若者はネットやケータイ同様に、車も家も、高級なものをバンバン買っている。今回は北京しか行ってないのだけど、北京を走る車は日本で言うところの「外車」、ヨーロッパ車が殆どである。


現地駐在の日本人に聞くと、彼らはそんなに給料を貰っているとは思えないのだが、と言うが、たぶんお金の使い方をしらない親がしこたま貯め込んでいたお金を一人っ子が存分に使っているか、ローンなのだろう。今の中国は昔の日本の高度経済成長期と同じで、給料は毎年上がるもの、生活は毎年向上していくもの、と信じて疑わない。

経済ジャーナリストは、中国の好景気は長くは続かないと予想している人も少なくないが、中国内にいると、現地駐在の日本人でさえ、そう簡単にこの好景気が終わる気がしないという。おそらく国内のムードが、そういう雰囲気なのだろう。それは、昭和の日本とよく似ている。

中国でビジネスをする日本人に言わせると、中国ではまず金の話にはならないという。「金はいい。どうせなんとかなるんだから。」そして事実、なんとかなるんだそうである。

しかし中国の若者は、まだ「遊び」を覚えていないように思える。中国の若者が遊びを覚えたとき、一斉にジャンプして地震を起こすみたいな経済崩壊が起きるのではないかという気もしないではないが、にわか中国通ぶっているだけの僕にはまだ、その辺はよくわからない。

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