「12月8日の事件後、9日に加害者の男が逮捕されたましたが、山口は精神的に不安定となり、22日の握手会を休んだ。ところが年末の28日に2人は不起訴処分になり釈放…。さすがに山口も納得がいかなかったはずです。結局、事件が起こってから1ヶ月間、運営側は山口には言い訳をするだけで、その切実な訴えに耳を傾けるどころか、逆に隠蔽工作しか頭の中になかったということでしょう。とにかく運営側は、時間稼ぎをしてウヤムヤにしたかったのだと思いますよ。まさか、山口が自ら公表するなんてことは思ってもなかったはずです。明らかに認識の甘さです」(音楽関係者)
山口は告白後に「(AKBグループの)運営とも話し合えた」としていたが、言わなかったら、そのままだったはずだ。AKSが山口を言いくるめて、ひとまずは事態の収拾を図ろうとしているような気配さえ感じる。
それにNGT48運営側は、コメントの中で、
「今後はこのようなことがないよう、全グループメンバーへの防犯ベルの支給、各自宅への巡回等の対策を徹底するなど、これまで以上に再発防止策を講じるとともに、メンバーとの信頼関係を築き、山口真帆をはじめ全メンバーの精神的ケアを、スタッフ一同全力で行なっていく所存です」
としているが、どこか今回の事件の論点とはズレているような気がしてならない。
埼玉・桶川での女子大生ストーカー事件に始まり、3年前には東京・小金井市で警察の怠慢から芸能活動をする女子大生がファンに刺されるという痛ましい事件まで起こった。
AKB48にしても握手会で過去に傷害事件が発生しており、昨年は、乃木坂46と欅坂46、けやき坂46がファンに対して「接見禁止」の警告文まで出している。それだけに、運営側もファンとのトラブルについては十分に「学習能力」をつけてきたはずなのだが…。
秋元康氏の責任を追及しないマスコミ

BLOGOS編集部
運営会社であるAKSは、とりあえず「(秋元氏から)叱責された」とし、劇場支配人の事実上更迭、さらに第三者委員会を設置して調査することを明らかにしている。確かにグループを運営しているのは「AKS」かもしれないが、表の責任者は、何と言っても秋元康氏のはずである。
制作から宣伝に至るまで口を出し、メンバーにしても「秋元康さんから言われた」なんて言う。その秋元氏が、こういったトラブルが起こると他人事になってしまうのは、一体、なぜなのだろう?
今回、騒動の真っ只中の10日。秋元氏は都内で行われた「シーバスリーガル ゴールドシグネチャー・アワード 2019」の授賞式に出席していた。しかし、秋元氏は事件には触れることはなく、受賞者が「渋谷は東京のウエスト・コースト」と例えたことに対して「いいね。いつかAKBか乃木坂の歌詞に出てくるかもしれない」なんて嘯いていた。この温度差は一体なんだろうか?
指原以外にもAKB48グループ総監督の横山由依(26)などのメンバーが、運営の不備を含め意見をしている。そういった動きに一部のメディアでは「メンバーが自由に発言できるのはAKBが開かれている証拠」なんて評価しているが、所詮はコトが起こった後の発言である。どうも、私は素直じゃないから「これは秋元氏による巧妙に仕組まれたガス抜きなんじゃないか」なんて勘ぐりたくなってしまう。何せ、秋元氏と言うのは百戦錬磨の仕掛け人である。
いずれにしても、もし、これが事件が起こった時点で、秋元氏が真っ先に顔を出し、それこそ陣頭指揮を執り、事態の収束を図っていたら、ここまで大騒動にならなかったはず。私も「さすがは総合プロデューサーだけある」と評価しただろう。が、今は「やっぱり、ええカッコしいだけのオッさんだった」と言うのが正直なところだ。