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【定期党大会】(2)玉木雄一郎代表「渾身のあいさつ」

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 あけましておめでとうございます。代表の玉木雄一郎です。ご来賓、友好団体の皆様におかれましては、ご多忙の中、ご来場いただき、ありがとうございます。

 そして、全国から集まってくれた同志の皆さん。厳しい環境の中にあっても、それぞれの地域で、必死に国民民主党を支えて頂いていることに、心より感謝申し上げます。

 また、インターネット中継をご覧の皆さん、ありがとうございます。

2018年12月31日、平成最後の大晦日に、ある出会いがありました。久しぶりに地元に帰って県内を街頭演説でまわっている途中、昼ごはんで立ち寄ったラーメン屋で、高校生らしき男の子が、ちらちらこっちを見ていたので、一緒に食べようと声をかけたら、私のテーブルに来てくれて、いろいろ話をしました。聞くと、お父さんは病気で現在、休職中。そんな中、おばあちゃんが認知症になったのを機に、介護士をめざすことを決めたとのこと。そして、今、通っている私立高校を卒業したら介護の専門学校に行きたいので、好きだったテニスの部活をやめ、バイトで貯金しながら勉強しているとのこと。とても明るく人懐っこい性格で、話を聞いているうちに、こちらまで心が温かくなってきました。素晴らしい若者でした。

 彼とのこの出会いは、私に二つの気づきを与えてくれました。まず、彼のような若者が夢を持って生きていける社会を本気でつくらなくてはならない、大好きなテニスをやめなくても勉強と両立できるよう、もっと教育負担の軽減に取り組まなくてはならない、ということです。

 与野党を問わず、今、政治に求められている一番の仕事は、新たな時代の社会保障の形を示すことです。平成が終わろうとする時代にもかかわらず、社会保障の仕組みは「昭和の自己責任モデル」のままです。今こそ、全世代の不安を取り除く「新しい共生のモデル」が必要です。 今まさにパラダイムシフトが求められています。「生まれた日も、最期の日も、そこに安心がある国づくり」。私たちのめざす社会像です。

 とりわけ、子育て・教育政策には、もっとお金を使わなくてはなりません。日本は本当に子どもが産まれない国になってしまいました。合計特殊出生率が過去最低を記録し「1.57ショック」と言われたのは平成元年の1989年。あれから30年を経てなお、政治は少子化問題に対し、有効な答えを出せていません。私たちの両親の時代は毎年270万人生まれていましたが、昨年の年間出生数は92万人まで落ち込みました。「静かなる有事」が進行しています。

 そして、私が一人の親としても、心を痛めているのは、7人に1人の子どもが、特に、ひとり親家庭については、2人に1人の子どもが、相対的貧困で、毎日、お腹がすいて眠れないという現実があります。私は、育ちざかりの子どもに、おなかいっぱい、温かいご飯を食べさせてあげたい。未来のある子どもたちに、大丈夫、一生懸命勉強すれば、何にだってなれる、どこにだって行けるし、世界は広い、チャンスは皆に平等だと、自信を持って言ってあげたいのです。

 日本の現状は、現役世代への社会保障や教育サービスの水準が、主要先進国の中で最低レベルです。子どもは、親も、生まれる国も、地域も選べません。だからこそ、生まれた境遇によって、子どもたちの夢や人生が、制限や制約を受けることのない国づくりをしなければなりません。生まれながらに社会的勝者と敗者に分けられ、それも自己責任だと言い放つ、そんな冷たい社会を、彼らに残すわけにはいかないのです。

 もう一つ、キラキラとした目で未来を語る彼との出会いで見つめ直したのは、自分自身の思いでした。皆さん、胸のバッチ。これをつけた日の事を覚えていますか?私は、あの時の思いを忘れないよう、初当選のときにもらったバッジをつけ続けてきました。でも、彼と話をしていて、私は反省しました。変わらぬ思いを持ち続けたつもりでいましたが、特に、この一年、いろんなことがあって、いろんなことがあり過ぎて、いろんなことを気にし過ぎて、知らないうちに政治家としての初心が曇っていたと思います。日本を変えようとガムシャラに刀を振り回し、しがらみを断ち切って、大ナタを振るおうとしていた、あの頃に、もう一度戻ろうと思います。

 政治は何のためにあるのか、自分たちは、何のために政治をやっているのか。今一度、原点に立ち返りたいと思います。では、今は野党である私たちは、何をすれば自分たちに託された一票の責務に応えることができるのか。嫌味を言われながら地域を回ってポスターを貼ってくれた人、少ない年金の中から「頑張ってください」と後援会費を納めてくれた人、皆さんの周りにもいらっしゃると思います。そんな恩人のような方々の思いにどうやって報いることができるのか。

 私たちが、今やらねばならないことは二つだと思います。一つは、政府の政策を厳しく監視すること。そして、もう一つは、自民党に代わって政権を担う「もう一つの選択肢」をつくることです。

 鋭い批判によって問題点を明らかにし、政府を動かすことは、野党の大事な仕事です。実際、昨年の臨時国会では、桜井充議員や大西健介議員が妊婦加算の問題を取り上げたことで、制度の見直しにつながりました。また、山井和則議員や階猛議員の粘り強い追及があって、技能実習生の調査のいい加減さが明らかになりました。

  こうした追及によって政権の問題点が明らかになり、今、国民に中には、マグマのような怒りや違和感が溜まっています。総理大臣が質問には答えないのにヤジは飛ばす異様な国会の風景、議論を拒否して一方的に物事を進めようとする強引な姿勢、公文書の改ざんさえ部下のせいにして幕引きを急ぐ傲慢な態度、移民を外国人材と言い換え、FTAをTAGと言い換え、戦闘を武力衝突と言い、公約違反を「新しい判断」と言ってのける。こんな出鱈目を許してはなりません。

 そして、度重なる国のデータや統計の不備。先日、発覚した毎月勤労統計調査の問題は、国の信頼を根底から揺るがす問題で、いったん閣議決定した予算案が修正される前代未聞の事態が発生しています。通常国会を前倒しして開会し、速やかに、原因究明、再発防止のための徹底審議を行うことを求めます。

 そして、こうした批判や追及と共に大切なのは、自民党に代わって政権を担い得る「もう一つの選択肢」をつくることです。私は、何としても、もう一度、政権を担いたいと思います。なぜなら、私たちには、つくりたい未来が、つくらなくてはならない社会があるからです。

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