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京都市、自衛官募集に2万8000人の「個人情報」提供 市民から批判も(土岐直彦)

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自衛官募集のための宛名シール問題を考える市民の集会。(撮影/土岐直彦)

自衛官募集に協力するため京都市は、来年度中に18歳と22歳になる市民の個人情報を、新たに宛名シールにして自衛隊側に提供する。

「戦争法」(安保関連法)施行で「戦う」事態が現実味を帯びるなか、自衛隊への便宜を積極的に図る対応が判明。市民らが12月、「わたしの個人情報を守って!市民の会」(準備会)を立ち上げ、市に宛名シール提供撤回と個人情報保護を申し入れた。「市民の会」は市議らとも連携、市民的運動に盛り上げる。シール化は全国的にも珍しいという。

自衛隊では毎年、住民基本台帳法(第11条=国などによる閲覧請求)に基づく閲覧を各自治体に申請し、担当者が書き写すのが一般的とされる。だが近年、人手不足・少子化で自衛官志願者が減少、危機感を募らせる。

京都市ではこれまで閲覧開示にとどめていた。今年は5月、防衛大臣による名簿情報提供の協力要請が、京都府を通さず直接市あてになされた。氏名、住所、年齢、性別の4情報で、紙または電子媒体での提供を依頼。市では提供方法を検討、電子媒体だと情報拡散・加工のリスクが高いとして、紙媒体での提供とした。

宛名シール化について京都市地域自治推進室は「郵送に必要な情報だけで、男女別と生年月日は提供しないので情報開示が、より限定的。自衛隊側の事務作業効率も考えた」と説明。来年1月末頃、自衛隊側に提供、対象者は2万8000人ほどとする。ただ、情報非開示を求める市民がいても抜き取りはしないといい、個人情報保護の流れに逆行しかねない。

これに対し、「市民の会」では12月初旬に京都市を訪れ、「これまでの閲覧対応を踏み越え、市自らが市民の個人情報を提供するのは見過ごせない」と申し入れた。面談では「紙媒体での提供に協力していない自治体もある中で、京都市の宛名シール提供は突出した対応。自衛隊から資料が届き、それが市の協力でとなれば市政不信にもつながる」などと指摘した。

市側は、宛名シール提供は法的検討も加え総合的に判断したとし、自衛隊側とはコピー禁止や保管方法についての「覚書」を交わす考えを示した。提供は市情報公開・個人情報保護審議会でも承認されたが、一部委員から「行き過ぎでは」との疑問が出された。

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