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主張/在日米軍関係経費/過去最大8千億円の異常正せ

 日本政府が2018年度予算に計上した「在日米軍関係経費」が過去最大の8022億円に上り、初めて8千億円を超えたことが判明しました。日本に駐留する米軍兵士・軍属は約6万1300人(18年9月現在)で1人当たりの経費は約1300万円にもなり、米国の同盟国の中でも極めて突出しています。この大盤振る舞いが、沖縄をはじめ日本に米軍が基地を置き続ける大きな要因となっています。財政面でも米軍支援を拡大する安倍晋三政権の対米従属姿勢を根本から正すことが必要です。

協定上も支払い義務なし

 「在日米軍関係経費」は安倍政権の下、4年連続で過去最大を更新しました。18年度の内訳は、▽「米軍再編関係経費」2161億円▽「SACO(沖縄に関する特別行動委員会)関係経費」51億円▽「在日米軍駐留経費負担(思いやり予算)」1968億円▽この他、基地周辺対策費、米軍用地借り上げ料、漁業補償費、提供普通財産(国有地)借り上げ試算など3842億円―です(日本共産党の赤嶺政賢衆院議員への外務省提出資料などによる)。

 「米軍再編関係経費」は、沖縄県名護市辺野古での新たな海兵隊基地の建設や、米空母艦載機部隊の移駐に伴う岩国基地(山口県岩国市)増強など、日米両政府が合意した「米軍再編計画」を実施するための予算です。「日本防衛」を任務としない海外遠征部隊の一大拠点づくりが大きな狙いです。

 「SACO関係経費」は、沖縄の米軍基地問題に関する日米両政府の合意(SACO合意)を具体化するための予算です。在沖縄海兵隊の実弾砲撃演習を日本本土で本格的・実戦的に行うための移転費用などに充てられています。

 「在日米軍駐留経費負担」は、いわゆる「思いやり予算」と呼ばれ、▽米軍基地で働く日本人従業員の給与などの労務費▽基地で使用される光熱水料▽基地の施設整備費▽空母艦載機の硫黄島での着陸訓練費―に分けられます。

 日米安保条約に基づく米軍地位協定24条は、日本側が「施設及び区域並びに路線権」を「合衆国に負担をかけないで提供」するとしています。具体的には、米軍に提供する「施設・区域」(基地や演習場)の土地所有者などへの借り上げ料や補償費を日本側が負担します。一方、米側については「日本国に合衆国軍隊を維持することに伴うすべての経費」を「日本国に負担をかけないで合衆国が負担する」と定めています。

 日本政府が、こうした規定の理不尽な拡大解釈、特別協定の締結を重ね、本来の負担原則に反して「思いやり予算」や「SACO関係経費」、「米軍再編関係経費」を支出してきたことは重大です。米軍駐留を受け入れているドイツやイタリアでも、労務費、光熱水料、施設整備費は全て米側負担です。日本の異常さは際立っています。

さらなる負担増の要求も

 昨年12月末に退任した米国のマティス前国防長官は、在日米軍に対する日本側の経費負担を「他の国の手本になる」と持ち上げていました。トランプ米大統領は米国製高額兵器の購入と同じように、日本側の経費負担を一層増やすよう要求してくる危険も指摘されています。米国言いなりに、日本国民の税金を湯水のように注ぎ続けることは許されません。

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