記事

昨年6月の米朝首脳会談を振り返る

 第二回目の米朝首脳会談の準備を兼ねて、1月7日に金正恩は訪中し、習近平と首脳会談を行った。そして、「非核化の立場を引き続き堅持し、対話を通じて問題を解決する。2回目の米朝首脳会談が、国際社会が歓迎する成果が得られるよう努力する」と強調した。

 これに対して、習近平は、非核化を目指す北朝鮮の立場を支持すると表明した。制裁緩和については、「米朝が歩み寄ることを望む」、「北朝鮮側の合理的な関心事項が当然解決されるべきだ」と述べている。

 昨年6月にシンガポールで開催された第一回目の米朝首脳会談について振り返ってみよう。

 準備が不十分なまま、いわば政治ショーとして行われたために、様々な問題点が残った。

 会談後、共同声明が発表されたが、最大の課題である非核化については、「北朝鮮は朝鮮半島の完全な非核化に向けて取り組む」と記されている。しかし、アメリカが要求するCVIDのうち、V(検証可能な)やI(非可逆的な)については一切言及がない。

 次に、声明では、「トランプ大統領は、北朝鮮に対して安全の保証を提供することを約束した」とある。しかし、具体的にどのような保証なのかは明言されていない。この点では、金正恩にとっては一抹の不安を残す内容であった。

 朝鮮戦争の終結については、時間不足として、言及されなかったが、これは、実は北朝鮮の体制保証の一つの担保となりうるものであった。

 金正恩は、昨年の米朝首脳会談の後、核実験もミサイルの発射も行っていない。しかし、それに見合うだけの経済的なプラスが得られていない。具体的には制裁の解除である。

 北朝鮮の後ろ盾である中国は、制裁解除に向けて北朝鮮の立場を支持している。しかし、貿易の面で米中対立が激化しているので、北朝鮮寄りの姿勢を取ってアメリカの機嫌を損ねたくない。

 北朝鮮の非核化や経済改革の歩みを加速化させるのは容易ではない。

あわせて読みたい

「米朝首脳会談」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    安倍首相を支える戦争賛成の世論

    田原総一朗

  2. 2

    「安倍やめろ」抑止は言論統制か

    大串博志

  3. 3

    ブッフェで食べ残しがダサい理由

    東龍

  4. 4

    消費税アップで国民負担は25%増

    毒蝮三太夫

  5. 5

    「安倍やめろ」が自民圧勝に貢献

    かさこ

  6. 6

    よしのり氏 れいわの政策に納得

    小林よしのり

  7. 7

    徴用工仲裁手続きから逃げる韓国

    緒方 林太郎

  8. 8

    中韓に抜かれたTV事業 アニメも?

    諌山裕

  9. 9

    山本太郎氏の原点綴る一冊に驚き

    かさこ

  10. 10

    徴用工問題めぐり河野大臣が会見

    AbemaTIMES

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。