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暗号通貨のこれからの10年についてー3つのエピソードから

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2019年の始まりにあたって少し思っていることをつらつらと書いておこうと思う。

3つの短いエピソードから始めたい。

1年ほどまえに、ある著名ベンチャーの役員と食事をしたことがある。古くからの知り合いだったからだ。
もちろん話題は暗号通貨になるのだが、どうしても暗号通貨の使われかたや存在意義が見えないというのだ。
私はすこし考えた挙句、価値の保存とか、政府にとらわれない資産だとか、そういうことも喋ったのだけれども、自分自身としてすごくピンときた説明をした記憶がある。

「暗号通貨を現実の世界とリンクさせて考えるとわからないのです。これはパラレルワールドなんですよ。僕達は、今、暗号通貨の経済圏という、いままでの経済とは全く別の場所に、全く別の経済圏をゼロからつくっているんです。だから、その中にはいらないと、その経済はわからない。外からみているだけではわからなんです」

というようなことを言った。実はインターネットの初期というのはまさにそのようなもので、現実の世界とは別のところにインターネットという世界をゼロから構築していった。インターネットのことがわからないというひとは、ネットの世界に入り込んでなかったから、別の世界を体験できなかったのである。

パラレルワールド。

ネット黎明期からの起業家である彼は、即座にこの比喩を理解して、頷いていた。

昨年、ホリエモンの仮想通貨祭りというイベントに出演させてもらった。
堀江さんがチップでもらったモナコインが3000万円になったとか、イーサリアムのICOに参加したはいいがETHが取り出せてないとか、いろいろ面白い話題がでた。パネルの後半、核心部分に近づくにつれて、自然と、ビットコインは決済に使えない、使われてない、というテーマが出てきた。

私はこう答えた。

「ビットコインはすでに大きな実需があり、多額の決済に利用されています。それはアルトコイン取引です。アルトコインを買うにはビットコインで買わないといけない。ビットコインで決済されているのです。すでに通貨として機能し、基軸になっているのです」

堀江さんも大きく賛同した。

多くのひとが、暗号通貨でパンやコーヒーを買うことをゴールと思っているそしてそれが買えないのだから、暗号通貨は失敗だし、使われないとしている。ビットコンは決済に使えない。(だからビットコインキャッシュだ・・とつづくのだが)

しかし、そんなことはない。現実を見ていないのだ。ビットコインは、アルトコイン決済の基軸であり、毎日、何百億円ものコイン取引を媒介している。年間にして数十兆円はくだらないだろう。その経済のなかでまさに決済手段および基軸通貨として使われているのだ。

以前、暗号通貨は日常の決済に使われないというブログを書いて、いろんなところから猛反発にあったのだが、興味がある人は目を通してみてほしい。
http://doublehash.me/can-crypto-pay-everiday-transaction/

ハッシュハブカンファレンスというカンファレンスに登壇した時の話である。
カンファレンスの最後の時間をいただき、これからの暗号通貨の使われ方の話をした。

「まだ目に見えない経済」の話である。

僕はツイッターで誹謗中傷を受けることが度々ある。すこしインフルエンサーになれば誰でも叩かれるのが今のツイッターだ。ブログ記事のコメント欄への中傷もひどい。

ネット上では誰でも無料で、僕に暴言を吐くことができる。私だけで無く、堀江さんや乙武さん、イケダハヤトさんやはあちゅうさんにも暴言を吐くのはゼロコストだ。
一方で、堀江さんの講演を聞いたり、一緒にお寿司を食べるために何十万も払う人も居る。

暴言を吐いて相手に伝わるというのは、実はすごい価値である。それなににいい放題だというわけだ。
私も、ツイッターで誹謗中傷を受けるたびに、お金をはらってもらいたい。

実はここにヒントがある。
暗号通貨は、パンやコーヒーを買うのに使われるのではなく(使うこともできるけれども)、Fiatで媒介できない見えない価値を媒介するために存在しているだ、という話である。

ツイッターのRTのやり取り、Facebookのいいね、Youtube、そうしたやり取りのなかで、多くのひとが価値を生んでいるというのは異論を挟むひとはいないだろう。それらの価値は、価値をもっているのにもかかわらず、お金という形で表出してこない。GDPに直接カウントできてない「見えない」価値創出なのだ。その規模は、すでにものすごく大きい。

あるひとはそれを評価経済と称し、だからお金が媒介しなくてもよい、媒介しないのが評価経済だという。私はそうではないと主張する。

Fiatはデジタル世界の価値を媒介するのには決定的に不便だ。もし、少額で決済でき、グローバルに使えるマネーがあれば、いま目に見えていない価値を、そのお金で決済できるだろう。

ライトニングネットワークなどの少額決済、スマートコントラクトによる自動化がこれらの経済を目に見えるようにしてくれるはずだ。そうなると、ある日、いきなり、何十兆円もの経済が、ぽんと世の中に出てくるのである。見えなかった経済が、見えるようになった日である。

すべてのものが課金される未来
http://www.unitedbitcoiners.com/blog/6c883f58d7a

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