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混迷のブレグジット、次の難関は英国議会採決

 新年早々、ブレグジットが重大な局面を迎えています。今回は、英国のEU離脱に関するこれまでの経緯、今後備えるべきリスクイベント、そして投資の機会を総点検します。

■ブレグジットのこれまでの経緯を総点検

 英国の欧州連合(EU)からの離脱、いわゆる「ブレグジット(Brexit)」に関しては日々報道があるものの断片的な情報であり、英国とEUの交渉状況や英国内の政局や今後のリスクイベントとして何が控えているのかわかりにくいと思われます。

 本稿ではブレグジットに関するこれまでの経緯をまとめ、現時点で懸案となっている事項や今後発生しうるリスクイベントについて総点検していきます。また、eワラントを活用した取引戦略についても紹介します。

●2016年の国民投票から始まった「ブレグジット」

 2016年6月23日に行われた国民投票で、英国民は僅差でしたがEU離脱を選択しました。この結果を受けて当時の英国首相であるキャメロン氏が辞任し、メイ氏が首相に就任しました。メイ首相は2017年3月29日にEUに対して正式な離脱通知を行い、同年4月18日に突如として2020年に実施されると見られていた総選挙の前倒しを発表しました。

 2017年6月8日に実施された英国の総選挙でメイ首相率いる与党・保守党は過半数割れとなりました。メイ首相は同年6月19日から始まることになっていたEUとの離脱協議に先んじて、国内の支持基盤を固めておくという賭けに出たわけですが、この目論見は失敗に終わりました。これ以降、メイ首相の進退問題は常に懸念される状況となり、為替相場では英通貨ポンドが下落しました。

●離脱協定案をめぐる見通し

 予定どおり2017年6月19日からEUとの離脱交渉が始まり、1年を超える交渉の末、2018年11月25日のEU首脳会議にて、英国とEU間で離脱協定案と協定に添付される政治宣言案が承認されました。

 同案については、英国とEUでそれぞれ議会の批准手続きがなされることになっていましたが、英国ではメイ首相が2018年12月11日の下院採決を延期しました。与党・保守党内の離脱強硬派と、2017年6月の総選挙で敗北してから閣外協力を得ている北アイルランドの民主統一党(DUP)が同案に強く反対しているためです。EUは再交渉の可能性を否定しています。

小野田 慎[著]

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