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終末期医療 医療は変化する だから簡単に安楽死を医師は認められない

終末期医療の診断、その前提が成り立って初めて議論できる安楽死。本当に難しい判断が必要です。そこには今の医療と数年後の医療の時間軸の要素を判断材料に入れなければいけません。

例えば多発性骨髄腫。10年前にサリドマイドが認可され、ボルテゾミブ、レナリドマイドが使えるようになってからは骨髄腫の終末期の概念は170度くらい変わりました。(まだ100%の治癒が認められるわけではないため180度にはしていません)

この10年間の5年生存率は30%から50%に上昇し、現在さらに上昇しています。つまり前は終末期だった患者が、治療を行うことで長期生存する可能性の患者、終末期ではない患者に変化しています。

その急速な進歩ゆえ、特に幡野さんの例に代表されるように、骨髄腫という進歩の激しい分野では、治療できるのに終末期と間違えて判断されてしまう、いや判断がとても難しい状況が現代に存在しているのです。

骨髄腫では今ではさらに他の薬も出てきており、それこそ使用することで治癒したのではという症例もどんどん出てきています。もう終末期と考えられていたどうしようもない状況から逆転満塁ホームランで数年安定している患者もいます。そう医療の進歩は終末期の対象を変え、それは1年で変わります。

その時に正しい医療情報を提示することが最低限の医療の仕事です。その上で冷静に患者と医療者が価値観を共有できるのか、それとも知識のない医療者や詐欺師に騙されるのか。これが今の社会で本当に大事なことです。この部分を考慮せず、すぐにやれ終末期だ、安楽死だと絶対に簡単に言ってはいけません。

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