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人生で2番目にウマいビールの話、結局ビールのウマさは状況が作る

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 さぁ、このまま進むか、或いはもう諦めて駅に戻り、体力の温存を図るか……。そうした二択に迫られたのですが、我々は進軍を決意! 戻ってもビールは飲めねぇ。だったらビールを求めるには進軍あるのみ!! ここまで12分、まだ15時27分であるっ! 電車までは1時間16分もある! ということで、もう少し歩くことに。するとそれから8分後、売店風のモノが見えてくるではないか!


 まさに「砂漠にオアシス」の如きこの店、人の好さそうな太ったおっちゃんが「入れ、入れ」と招き入れてくれる。しかも、巨大冷蔵庫にはジュースにヤクルトにビールがあるではないか! 小生、すぐにLEOビールの大瓶を購入し、同行者のためにはLEOビールの缶を購入。さらにはポテトチップスを購入するとともに、グラスには氷を入れるように頼んだ。いくらかよく分からなかったので、とりあえず100バーツ札(340円)を出したが、足りないという。20バーツを足したら5バーツのお釣りが来た。

 合計115バーツだが、恐らく、LEO(大瓶)=60バーツ、LEO(缶)40バーツ、ポテトチップス(10バーツ)、氷(5バーツ)といったところだろう。

 実はオレはこの時、LEOの大瓶には300バーツ(1020円)を払ってもいいとさえ思っていたのだ。喉がカラカラだっただけに、もう金額はいくらでも良かった。そんな状況でキンキンに冷えたビールを氷の入ったグラスに入れる時の嬉しさったら。オッサンは、店の外側にあるバナナの皮むきをやると思われる場所のベンチを指さし、「そこで飲んでいいかんな」と指示をしてくれた。

 同行者と乾杯をし、「いざゆかん」とばかりにグラスの縁に口をつけ、最初に入ってきたビールの爽快感ったら! まさにこれぞ「甘露」ともいうべき魂の水分の雫であり、さらにはアルコールのもたらす高揚感と陶酔感が一気に我がボディーに入ってくる。まさにQueenが『Play the game』で歌ったところの「My love is pumping through my veins」であるっ! オレはこの1本を大切に飲み、同行者とともにもう1本ずつ追加し、至福の50分ほどの時間を過ごしたのである。


 電車が遅れる、目的地であるアユタヤには行けない、初めて来た土地で暑い中彷徨い続ける……。それがあったうえで、外国人など一切来ないであろう商店のオッサンからは親切にビールを出してもらえた。

 この時のビールはまさに人生2番目にウマいビールであるっ! となれば、トップ3が何かが気になるところであろう。3位は、2002年2月、酒が禁止されているイスラムの国・アフガニスタンに取材に行った時である。2週間の取材期間、まったくビールを飲めなかったのだが、ホテルにいたスウェーデン人から「チキン・ストリートとかいう場所に闇ビールを売ってるらしいぜ」ということを聞いた。

 この時、同行のカメラマンとともにチキン・ストリートに行き、1本10ドルという破格のカネを払ってロシアの闇ビール2本を買ったがこれがウマかった。恐らく通常モードで飲んだら椎名誠氏が言うところの「(ロシアのビールは)馬のションベンビール」なのかもしれないが、オレとカメラマン氏にとってはこんなにウマいビールがあるのか! というほどだった。


 そして、史上最高のビールは1994年7月、オレが大学で入っていた「山友会」という登山サークルの夏合宿の時に飲んだビールである。信濃大町から餓鬼岳を経て燕岳、大天井岳という地獄の悶絶ウッ、ゲホッ、あべしっ! ひでぶっ! 的超絶クソうんこ食ってろ難関コースを経てついに槍ヶ岳山荘へ! 翌日、槍ヶ岳に登るぞ! という時に、3年生の先輩(オレは2年生)が2パーティの8人全員にキンキンに冷えたアサヒスーパードライの350ml缶を買ってくれ、それを8人で飲んだのだ。

 それまでビールなんてもんは単なる苦いヘンな飲み物、ダイエットコークの方がうまいだろ、酒にしてもカルピスサワーの方がうまいだろ、オラ、と思っていたオレの概念を完全にぶち壊してくれたのであった。

 結局、トップ3のビールシチュエーションの共通点については若干の「極限状態」である。こうした経験があるだけに、オレは「ビールってもんは状況によりウマくなるんだな」と思うのである。だからこそ、どーでもいいクソ上司と飲むビールはマズいのである。

 そういうわけで、Chiang Rakについて続報がありましたらまた報告しますね!(とバカクソ情報サイト風に締めてみたぞ、ウヒヒ)

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