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焦点:大型ピックアップトラック市場で米大手3社の競争白熱化


[デトロイト 3日 ロイター] - 米自動車大手3社(ビッグスリー)の間では、収益性の高い大型ピックアップトラックの販売競争がし烈さを増しつつある。

米国の大型ピックアップトラック販売市場は、フォード・モーター<F.N>の「Fシリーズ」が首位、ゼネラル・モーターズ(GM)<GM.N>の「シボレー」ブランドが2位、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)<FCHA.MI>の「ラム」が大きく水をあけられて3位という構図が長年定着していた。

ところが足元では、そうした序列が崩れていくかもしれない。3日にメーカー各社が公表した昨年12月と第4・四半期の販売実績を見ると、デザインが見直されたFCAのラムの販売が急増し、GMのシボレーに肉薄して2位争いが勃発しているからだ。

それでもGMの複数の幹部は3日、今年の「GMC」とシボレーの新型ピックアップトラックの売れ行きに強気の姿勢を見せている。シボレー部門のマーケティング担当ディレクター、Sandor Piszar氏は「このセグメント(ピックアップトラック)が販売競争の中心の1つであるのは間違いない」と述べた。

株式市場ではビッグスリーよりも電気自動車(EV)大手テスラ<TSLA.O>の方が投資家の評価が高い。しかしハートランドと呼ばれる米中部地域では、どんな種類のEVや他のほとんどの車よりも大型ピックアップトラックの方が人気があり、メーカーが得られる利益が大きい。

GMが投資家に明らかにしたところでは、大型ピックアップトラックの1台当たり税引き前利益は最低1万7000ドルに達する。対照的にビッグスリーが販売するセダンの多くは非常に利益率が低いため、生産を打ち切る動きが相次いでいる。

ほとんどの専門家が向こう1年の米国の自動車市場は全体で販売が減ると予想する中で、大型ピックアップトラックの販売や設定価格を維持することが各メーカーにとっては重要になる。

フォードの米国セールス責任者マーク・ラニーブ氏は3日、Fシリーズは「われわれの販売網の柱」だと強調し、今年の大型ピックアップトラック市場は堅調が続くものの競争が激化するだろうと付け加えた。

GMが投入する新型の「シルバラード」はフォード車に対抗するため軽量化と生産コスト削減に重点を置いた設計となったが、その実用的なインテリアに対しては芳しくない評価が聞かれる。

ただPiszar氏はそうした批判を一蹴し「この新型シルバラードを目にした人は圧倒されるだろう」と自信を示した。

大型ピックアップトラックが単なる作業用の車から、高級セダンの代わりとなる存在へと変容を遂げたという事実を最も雄弁に語っているのは、FCAの新型の「ラム1500」だ。12インチのタッチスクリーンを備え、消費者が大型ピックアップトラックに今まで以上の対価を払うと見込んでいる。

ラム部門の北米責任者ジム・モリソン氏は、ラム1500には高級志向の顧客が期待する全ての要素があると胸を張る。

FCAのマイク・マンリー最高経営責任者(CEO)はロイターに、ラムは新型車の投入や生産能力増強によって大型ピックアップトラック市場で第2位の売れ筋になれるはずだと語った。

第4・四半期はFCAのラムとGMのシルバラードの販売台数はいずれも約16万1000台と互角。2017年はラムが50万台、シルバラードが58万5000台だった。

(Nick Carey記者)

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