- 2019年01月04日 11:15
「1日5回」部下を褒めると劇的に伸びる
2/2結果が出なかったアスリートにどう声をかけるか
私の場合、先日自己ベストを更新した選手に対し、次のように伝えました。
「すばらしいですね! おめでとうございます。とうとう自分の壁を超えましたね。きっと何度もあきらめようと思ったことがあったと思いますが、それにめげずに自分を信じて努力し続けたからこそ得られた結果ですね。今回の結果でさらに自信が持てそうですね。本当におめでとうございます!」
先ほどの実験と同じく、努力の過程を強調して褒めるようにします。
では仮に、結果が出なかった場合は、どのように伝えると良いのでしょうか。
「結果は思うようにならなかったけれど、○○○○などのチャレンジをしていましたね。そのような頑張りは、間違いなく次につながります。とても良い経験だったと思いますよ」
結果が出なかった場合にも、このように過程をクローズアップするようにします。
一流のリーダーは「過程」を褒める
頑張りや努力の過程を褒めると、褒められた相手はどのような結果であれ、前向きな気持ちになります。自然とモチベーションも引き出されます。さらに、そのようなメッセージを送ってくれたリーダーに対し、信頼の気持ちを抱きやすくなります。過程を褒めるのはメンバーのことをしっかり見ていないとできないことだからです。二流のリーダーは「結果」を褒めて相手を伸ばそうとしますが、一流のリーダーは「過程」を褒めることで自発的に相手を伸ばすのです。
褒めることに抵抗感のあった方も、少しは褒めてみようかという気になっていただけたでしょうか? できれば今日中に、一度メンバーを褒めてみてください。たとえば、昨年のメンバーの努力(結果ではなく過程)を思い返し、年始の声がけとしてみてはいかがでしょうか。一度、褒めてしまえば、無駄に高くなっていた褒めることへのハードルはすっと下がります。
「1日5回褒め」で職場の雰囲気をつくる

さらに、褒めることに慣れてきたら、やってみてほしいことがあります。「1日5回」褒めることを意識するのです。1人に向けて5回でも、5人に5回でも、どんな組み合わせでも構いません。褒める習慣をつけるために、クリップを効果的に使う方法があります。毎日、ズボンやジャケットなどのポケットにあらかじめクリップを5つ入れておき、褒めるたびに1つずつ取り出すのです。仮に、1日の終わりにクリップが残っていたら、褒めた回数が少ないことがわかります。すべて残っていた場合は、もっと頑張ろうというサインになります。
こうして可視化できる状態でトレーニングすることで、最初は意識しながらでも徐々に褒められるようになり、褒めることが「習慣」へと変わっていきます。使用するのは、クリップ以外にも、硬貨などでも良いでしょう。
慣れると「褒めポイント」を見つけられる
ふだん褒めることに慣れていない人は、最初のうちは難しく感じると思います。しかし、慣れてくれば、どんどん褒めるポイントを見つけられるようになります。やってみるとわかりますが、人を褒めると、相手から喜ばれます。人に喜ばれると自分もうれしくなります。いわば、“幸せのループ”が生まれるわけです。
まずは1日5回、「褒める」ことにチャレンジしてみましょう。褒める効果をわかっていないリーダーがとても多い中で、惜しまず褒める習慣をつけられれば、それだけで一流のリーダーに近づくことができます。
----------鈴木 颯人(すずき・はやと)
スポーツメンタルコーチ
1983年、イギリス生まれの東京育ち。Re-Departure合同会社代表社員。サッカー、水泳、柔道、サーフィン、競輪、卓球など、競技・プロアマ・有名無名を問わず、多くのアスリートのモチベーションを引き出すコーチングを行っている。
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(スポーツメンタルコーチ 鈴木 颯人 写真=iStock.com)
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