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環境問題だけではない! 電気自動車の普及を急ぐべき理由とは?

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2019年は中国で「NEV規制」が導入される。「NEV」とは「ニュー・エナジー・ヴィークル」の意。この規制は、米国のカリフォルニア州が主導してきた「ZEV規制」を習ったものだ。

「ZEV」が「ゼロ・エミッション・ヴィークル」であることからも分かる通り、これらの規制は「排ガスゼロ」(ゼロ・エミッション)のクルマを積極導入しようとする政策であり、強制力も伴う。ZEVと規定されるのは電気自動車(EV)、燃料電池車(FCV)、プラグインハイブリッド車(PHV)の3車種で、米国では2018年から本格的な規制が始まっている。対象車種はNEVも同じだ。

世界一の新車販売台数を誇る「NEV規制」が始まれば、EVの普及も加速しそうだ(画像はジャガーのEV「I-PACE」)

中国市場攻略にEVは不可欠、日本メーカーは消極的?

ZEV規制は自動車メーカーに対し、販売するクルマの一定程度をZEVにすることを求める。2018年はその比率が4.5%だったが、それが2019年には7%、2020年には9.5%となり、2024年には19.5%と20%近くに拡大する。それに対し中国のNEV規制は、2019年から10%という比率を設定し、2020年には12%に強化する。中国の並々ならぬ意欲が感じられる数値だ。

さらにZEV規制では、年を追うごとにPHVの比率が減っていくことになっている。というのも、PHVはエンジンを搭載していて、長距離移動やバッテリーへの充電に際してはエンジンを使うので、排ガスを出してしまうためだ。それでも、PHVがZEVに含まれるのは、家庭などで充電をきちんと行うことにより、日常的にはバッテリーとモーターのみで走行することが可能だからである。

このような事情を受けてか、先日の「広州モーターショー」では、中国の国内自動車メーカーが相次いでEVを発表した。それと同時に、日本のホンダも同社初となる市販EVを公開している。

ホンダが2018年11月の「広州モーターショー」で世界初公開した中国専用EV「理念 VE-1」(画像提供:本田技研工業)

ホンダはこれまでも「フィット EV」などを限定的にリース販売してきたが、日本では見かける機会が少なかった。また、PHVの「クラリティPHEV」は発売したものの、EV版の「クラリティ エレクトリック」は国内販売を予定していないという。クラリティPHEVでさえ、販売計画は年間わずか1,000台という消極的な内容だ。しかし、中国では小型車クラスのEVを公開したのである。この点からも、EVが中国市場において戦略的商品の一翼を担う存在になろうとしていることがうかがえる。

ホンダの「クラリティPHEV」。販売計画は年間1,000台と消極的だ

一方、日本国内では、自動車メーカーのEV販売はホンダに限らず消極的な状況が続く。日本メーカーの中で、EVに積極的と見られている日産自動車や三菱自動車工業においても、車種の拡充は遅々として進まない。

また、マスメディアにおいては、相変わらず「1回の充電で走行可能な距離」に対して懸念を表明する報道が多く、それを飛躍的に伸ばすと期待される固体電池などの次世代バッテリーや、短時間での急速充電が可能な技術への期待をうかがわせる記事が目立つ。それらに対する期待は分かるが、こういった報道が、現状のEVの性能を正しく伝えきれているとは思えない。

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