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蹉跌を超えて辿り着いた頂点。

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5年前の第90回大会(2014年)で復活し、その翌年以降は4年連続シード圏内を確保。
戦術的にも、それまでの「往路一発」作戦から、力が拮抗した選手をうまく配置して復路でも順位を落とさないようにする作戦に切り替わりつつあったが、もがいている間に、かつての全盛期(2004~2008年頃)には常に一つ下のランクにいた東洋大や、その頃は出場さえしていなかった青山学院大が優勝争いの常連校に「成長」していく姿を目の当たりにさせられた関係者の焦燥感は察するにあまりあるところであった。

平行して懸命なスカウティング活動等を行ったゆえだろうか、2年前の第93回大会(2017年)では、補欠も含めた16名のエントリー選手の半分を「1年生」で固め、当日も往路で1年生4名を起用する策で青学に挑んだこともあった。
結果的には見事に打ち砕かれたものの、この時の1年生は今年のメンバーにも補欠を含めて7名エントリー、うち、1区の鬼塚選手(区間6位)を除き、実際に走った全員が区間3位以内の力走を見せており、経験が見事に生きた形になっている*7

ただ、高校駅伝の歴史に残る名将として母校に迎えられた両角監督にしてみれば、戦術の変更や先を見据えた選手起用が「分かりやすい結果」に結びつかない、という現実は実に歯がゆい状況だったはずで、レース前の「今年勝てなかったら来年も・・・」という言葉にもそんな思いが滲み出ていたから、今は積み重ねが実って本当に良かったですね・・・ということに尽きる*8

今回の優勝を機に、「青」が「深緑」に代わって新たに覇権を築くのか、それとも再び戦国時代に突入するのか、現時点では何とも予測できないところではあるのだけれど、両角監督にも、青学の原監督と同様に、「箱根が終わりではない」というポリシーは備わっているように見えるだけに、今回の東海大の優勝が「世界」を見据えた陸上界のレベルアップにつながることを信じて、新たな「名門」の登場を祝うことにしたい。

*1:あとで結果を見た時に一瞬誤報か?と思ったくらいのびっくりニュースだった。今年の対抗戦で明大に負けた、というニュースを聞いた時も、ん???と思ったのだが、やはりそれだけチーム力が落ちていた、ということなのだろう。決勝のカードは早稲田対帝京、そして早稲田が対抗戦の雪辱を晴らす、と予想していたが、結果的には全く「裏」のカードになった。

*2:今年はずっとテレビ中継ではなくラジオで聞いていたので、最後のゴールシーンで初めて見て一瞬違うチームが最終区で逆転したのか?と思うくらい衝撃を受けた・・・。学校のカラーに統一した、ということのようだが、伝統のある他校(順大、神大等)の色ともかぶるし、個人的には“らしくない”と思うので、できれば次のシーズンからは戻してほしい・・・。

*3:今シーズンブレイクした2年生で出雲、全日本とも区間賞を取っている選手。

*4:初代山の神・今井正人選手の4人抜きの快走があったとはいえ、東海大の選手も区間14位と大失速しており、“自滅”に近い形の敗北だった。

*5:往路優勝した次のシーズン以降、距離の短い出雲駅伝ではこのチームで3連覇を遂げているくらいだから、トップレベルの選手のスピードでは他の有力校には決して負けていなかったはずなのに、起用選手数が増え、距離も伸びる箱根駅伝になると、どこかで穴ができてしまう、というのがこのチームの最大の弱点だった。この時代で総合順位がもっともよかった年が、伊達選手らが入学する前の2004年(総合2位)だったというのも皮肉な話で(この年に目立っていたのは山登りの中井祥大選手くらいで、抜群に力が抜けた選手はいなかったと記憶している)、力が抜けた選手が入ったがゆえに、かえってチームとしてはバランスが悪くなったところもあったのかもしれない。5区に伊達選手を起用して失敗する等、選手起用も決してうまいチームではなかった。

*6:特に、2012年のシード落ち、2013年の予選会落ちは、両角監督自身の佐久長聖高校時代の教え子でもある村澤選手のコンディション不良とも重なっていただけに、「送り出す側」から「迎えて起用する側」に転じたがゆえの難しさも感じさせるエピソードとなってしまった。

*7:この時、5区の2桁順位でブレーキ役を演じた館澤亨次選手や、6区で順位を押し上げられなかった中島怜利選手が今回の優勝の立役者になっているし、この年に往路15位からシード権を取り返した7区以降の上級生の頑張り(石橋安孝選手(4年生)の4人抜き(区間賞)など。)も、昨年5位、今年優勝というプロセスにつながっている、と考えると、非常に感慨深いものがある。当時の感想については誰も止められなかった深緑。 - 企業法務戦士の雑感参照。

*8:どうしてもすべてのスポーツを監督目線で見てしまうのが最近の傾向で、それは駅伝とて例外ではない。

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