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最悪の日韓関係:ポピュリスト文在寅政権のツケ

「和解・癒やし財団」解散問題、「徴用工」判決問題、レーダー照射事件と、日韓関係が悪化する材料を、文在寅政権は次々と繰り出している。その背景には何があるのか。

 文在寅は、金大中、盧武鉉政権の流れをくむ左翼ポピュリストである。政策的には、(1)対北朝鮮宥和、(2)対日強硬が特色である。そして、両方とも民族主義を基盤とする。

 金正恩との南北首脳会談が(1)の政策だとすれば、日韓の慰安婦合意に対する異議申し立ては(2)の政策である。

 民族統一を掲げて融和路線を進めると、アメリカよりは北朝鮮に親和性を強める韓国人が増えてくる。また、有事の際に在韓邦人救出に自衛隊が出動することを拒否する傾向が強まる。

 民族主義を前面に出せば、(1)については、韓国と北朝鮮の「同じ民族同士で対話と交渉を通じて問題解決を図る」という姿勢になる。これは、アメリカや日本、そして中国やロシアまでも排除することを意味し、日米と韓国を分断しようとする金正恩の思うつぼである。

 朝鮮戦争は北朝鮮・中国軍と国連軍との戦いであり、韓国と北朝鮮二国間だけの問題ではない。在韓米軍司令官は国連軍司令官を兼ねている。休戦協定は結ばれたが、平和協定は結ばれておらず、極論すればまだ戦争状態にある。板門店ではスイスとスウェーデンによる中立国停戦監視委員会も機能している。韓国と北朝鮮のみで解決できる問題ではないのである。

 北朝鮮は交渉の相手としてはアメリカしか念頭になく、世界は自国とアメリカとを中心として回っていると認識している。日本や韓国は、そのアメリカの従属国にすぎず、利用できるかぎりで付き合うという姿勢である。

 昨年6月の歴史的な米朝首脳会談の後、世界が期待したような成果は現れていない。北朝鮮の非核化は進んでおらず、そのため北朝鮮に対する制裁解除も行われないままである。

 昨年9月には平壌で南北首脳会談が開かれ、文在寅はアメリカと北朝鮮の仲介役を果たすことを狙ったのが、仲介役以前の問題として、南北間の約束もまだ履行できていない状況である。

 韓国外務省は文在寅の大衆迎合主義と外交のプロフェッショナルリズムとの板挟み状態になっているようである。

 韓国大統領の左翼ポピュリズムは、日韓関係のさらなる悪化という大きなツケとなっている。

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