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原発停止でも関電の石油消費は限定的

冬場の電力供給を何とか乗り切った関西電力ですが、このまま原発が1基も再稼動しない場合は夏場には13.9%の供給力不足に陥るとして、原発再開に積極姿勢です。

関電の昨年8月の自社発電分の最大電力は2,259万kwで、そのうち原子力が343万kwでした。
今年は原子力発電の供給が無いとすると、それを火力発電で肩代わりすることになります。

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関電の火力発電設備の総出力は1,691万kwですが、メンテナンスや故障がありますから常時100%稼動することは不可能なので、8割程度の稼働率をフル操業と考えると供給力は1,350万kw程度ですね。
水力の出力は揚水発電によって最大530万kw程度になるようです。供給力は合わせて1,880万kwですから、昨年の最大電力と比べて17%程度低くなります。

他社からの融通などを増やせても、前年比15%程度の節電をしなければ確かに夏の需要ピークは乗り切れないようです。

下の図で、過去2年間の火力と原子力の最大電力を合わせた数値と火力発電の出力限界を比較してみました。
原子力発電分の不足を火力で肩代わりしようにも、これまでの各月の火力・原子力を合わせた最大電力は不需要期であっても常に火力単独の供給限界を超えています。つまり、原発の全停止によって恒常的に電力消費削減が必要となっているわけです。

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夏や冬の需要ピーク期には前年比15%、その他の時期も5~10%程度は節電が必要なのでしょう。

節電によって火力発電量の増加も控えめとなれば、燃料の石油消費量は大きく膨らまないと思われます。
前年比15%の節電をすると仮定すると、今年7~9月の関電による月間発電量は100億kWh程度になるものと考えられます。

そのうち水力発電で16億kWh程度が賄われ、LNG火力や石炭火力がフル稼働したら合わせて60億kWh程度になります。従って、石油火力による発電量は24億kWh前後と見込まれ、これは昨年12月や今年1月の水準と大差ありませんね。

消費される重・原油の量は月間55万kl程度、日量にして11万バレルに留まるものと考えられます。
関西地方の電力需要期に原発全停止というインパクトにしては、ささやかな数字という気もします。

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ただ、関電は昨年12月以降の冬季電力需要期にLNG火力をフル稼働させているようで、LNGの消費量は同社のLNG火力発電所の総出力から見て物理的上限の月間70万トン近い数字になっています。
停止した原発の代替として月間70万トンのLNGを消費し続ける場合、関電による2012年の年間のLNG消費量は前年比45%増程度になります。調達が上手くいかない場合は、石油燃料による発電でカバーすることになりますね。

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