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アングル:逆イールドと景気後退、米国以外では強い相関なし


[ロンドン 21日 ロイター] - 国債の利回り曲線で長短金利差が逆転する「逆イールド」は、米国では景気後退の予兆として極めて高い信頼性を誇る。しかしドイツや日本など米国以外の主要経済国ではそれほどでもない。

米国債は先に2年物と10年物の利回り差がわずか9ベーシスポイント(bp)と、2007年以来の水準に縮小した。経済指標が弱いにもかかわらず、米連邦準備理事会(FRB)が利上げに傾いているとの懸念が広がったためだ。

米市場の影響力の強さもあり、米国以外の国でも利回り曲線はフラット化が進み、ドイツでは2年ぶりの水準近くまでフラット化した。

米国では景気後退前にはほぼ必ず逆イールドが発生しており、この例から外れたのは過去50年間で1回しかない。

一方、米国以外の状況は異なる。例えばオーストラリアは1990年以降、逆イールドが4回起きたが、その後景気後退に陥ったのは1回だけ。他の3回は成長鈍化にとどまった。

日本は1991年以降、一度も逆イールドが起きていないが、その間に何度も景気後退に見舞われ、2014年には消費税率引き上げを受けて景気が大幅に悪化した。実際のところ、日本では利回り曲線と景気後退の間に相関を見出すのは難しい。

英国では利回り曲線と景気後退に相関はあるが、米国ほど強くはない。1985年と1997年に逆イールドが発生したが、その後1年以内に景気後退は起きなかった。

ドイツ<DE2DE10=RR>では2000年代半ばと2009年に逆イールドが起きた際、景気後退に陥った。一方、2012年の欧州債務危機の際には、景気後退には陥ったが逆イールドは発生しなかった。

欧州最大の債券市場を持つイタリアは今年、政治危機などを受けイールド<IT2IT10=RR> が2011年以降で最もフラット化した。ただ2000年以降をみると逆イールド後に景気後退となったのは5回のうち1回だけだった。

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