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政策協議

 石破 茂です。

 連立話は一応沈静化したようです。民主党の統一地方選挙での惨敗もあり、自民党内でも「到底民主党などとは組めない」との空気が支配的になっています。

 永田町は一転政局モードになってしまいました。
 私自身、もともとマニフェスト絶対遵守を唱え、選挙至上主義的なポピュリズムにどっぷりと漬かった小沢元幹事長一派や旧社会党的思考から脱却できない人たちと組むつもりはさらさらなく、「政策協議を」との主張はそのような人たちと決別する手段として申し上げてきたつもりです。

 こんな時に政策協議など必要ない、と仰る方もおられますが、政策協議はその気になりさえすればすぐにできるものなのです。
 次の世代に過大な負担を負わせない健全な財政を確立する。集団的自衛権行使を可能とすることにより、日米が相互に防衛義務を負う健全な同盟関係を構築する。煎じ詰めればこの二点に尽きます。

 与党である民主党内で意見が纏まらず、何事も決まらず自民党との協力関係も築けないのは、菅総理が小沢グループの離反を怖れてか、この二点を避け続けているからではないのでしょうか。
 「マニフェストを撤回して震災復興に充て、それで足らざる部分は人件費、国会議員定数削減などを即刻断行した上で償還財源を明確にした復興債でこれを賄う」たったこれだけのことなのに、なぜそれが言えないのか。

 この方針は今回の一次補正予算で明らかにしなくてはなりません。二次補正予算がいつ編成されるかも明らかではなく、その時までこのままの状態が続いてよいはずがない。
 
 こんな決断もできないような人なら、このまま総理の座に留まってはいけないでしょう。マニフェストの撤回と国債発行額の抑制は震災前から我々が何度も指摘をしてきたことなのに、まだそれがわからないのか。わかっていても小沢一派の離反が怖くてやらないというなら、もはや許し難いと言う他はありません。
 
 総理の辞任は、自分から辞めるか、不信任案が可決されて解散の道を選ばず総辞職するか、そのどちらかしかありません。地方議会と異なり、有権者による首長リコール請求の規定は無く、議会解散請求もできません。総理が「石に噛りついても辞めない」と言っている限り、衆議院で内閣不信任案を可決する以外にない。

 報道ベースでは鳩山前総理が自民党幹部と会い、不信任案同調を仄めかしたように伝えられていますが、「菅総理憎し」だけが動機の鳩山氏や小沢系などと組むということ自体、私にはあり得ないことのように思われます。仮に「敵の敵は味方だ、目的のためには手段を選んではいられない」といって倒閣に成功したとして、そのあとは一体どうなるのか。マニフェスト絶対維持派で、日米同盟を危機の渕まで追い込んだ勢力と組んで内閣を組織するなど、絶対にあってはならないことです。そのような企てには、私はたとえ一人になっても絶対に反対です。この期に及んでなお小沢・鳩山両氏と組もうなどという考えがまだあること自体、私には到底信じられません。
 
 こんな騒動は、国民から見れば「また国民不在の権力闘争に明け暮れている」としか映らないに違いありません。そのことはよくわかっています。
 菅総理は、一度立ち止まって虚心坦懐に考えるべきです。

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