平成という時代を振り返ると、昭和に比べて「政治が幼稚になった」といわれる。それは、政治家の言動に起因する言であり、政党の離合集散の様であり、あるいは日本の民主政治のあり方そのものを指しての評であろう。
とはいえ、平成の時代にも、昭和より「成熟」した面もあるはずだ。平成30年間で、日本を「成熟させた政治家」は誰か──元議員、ベテラン政治記者ほか政治のプロ54人が選出したベスト10を紹介しよう。
【1位】小沢一郎(76)/自由党代表

「作っては壊すの連続だったが、政権交代で『政治は1票で変えられる』という意識を持たせた」(政治ジャーナリスト・宮崎信行氏)
【2位】小泉純一郎(76)/首相
「自分の信念に基づいた、ビジョンと意思を持っている。政治家は変人である必要がある」(作家・猪瀬直樹氏)
【3位】野中広務(享年92)/自民党幹事長

「党人政治で官僚機構に対峙した」(前東京都知事・舛添要一氏)
「マイノリティの問題に真剣に取り組んだ」(ジャーナリスト・佐々木俊尚氏)
【4位】菅義偉(70)/官房長官
「黒子として二度目の安倍政権を実現。官僚を完全に使いこなす政治主導の政権にした要となった」(名古屋大学教授・後房雄氏)
【5位】安倍晋三(64)/首相
「自民党をぶっ壊した小泉首相を反面教師に、安定した政権運営を実現している」(一橋大学教授・中北浩爾氏)