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『下町ロケット』の次に観るべきドラマ

■2つの『下町ロケット』の比較

 TBS日曜劇場の国民的定番ドラマとなった池井戸 潤原作シリーズ。その最新作『下町ロケット(ゴースト/ヤタガラス)』の最終回が放送終了した…と言うか、どうやら本当の最終回は正月に持ち越されるらしい。
 3年前の『下町ロケット』と比べるとかなり視聴率が低下したとの噂だが、今回の『下町ロケット』は杉 良太郎が出演している影響もあるのか、『遠山の金さん』を彷彿とさせるようなシーンもあった。この辺は、民放ドラマらしく、大衆向けに脚色されているのかもしれない。

 元々、『下町ロケット』は2011年にWOWOWの連続ドラマWで製作されたテレビドラマだった(主演は三上博史)。それから2年後の2013年にTBSで放送されて人気を博したドラマ『半沢直樹』の影響で、2015年にリメイク放送されたのが、阿部 寛主演の『下町ロケット』だった。(ガウディ計画はTBSオリジナル)

 当時、TBS版を観て、原作は同じ『下町ロケット』でも、WOWOW版とTBS版では、随分とイメージが違うなと思った。
 2017年には、シーズン1はTBSで、シーズン2はWOWOWで分割放送された『犯罪症候群』というテレビドラマもあった。民放の放送枠ではいろんな制約があるため、少し際どいストーリーになると放送できないという縛りがあるのか、ソフトタッチなものは民放で、ハードタッチなものはWOWOWでという割り振りがなされたのかもしれない。

 WOWOWドラマが民放ドラマと大きく違うところは、原作を忠実に再現することに重きが置かれているところだと言える。そういう意味で、WOWOWドラマは既存のテレビドラマというよりも映画に近い趣きがある。

■自由度が増した有料テレビドラマ

 民放ドラマは無料で視聴者数が極めて多い(幅広い)ため、それだけクレームが発生するリスクも高くなる。スポンサー企業やクレーマー等、いろんな制約を受けてしまうため、どうしても万人受けする無難なドラマ作りに徹することになってしまう。例えば、歯の浮いたような台詞を言うシーンを設けたり、ウケを狙った過剰な脚色が為されたりと、目の肥えた視聴者には底意を見透かされそうな演出が鼻に付くことがある。

 しかし、WOWOWの場合は、スポンサー企業に気を遣う必要はない。気を遣わなければならないのは視聴料を支払ってくれる視聴者の方なので、いかにして視聴者に評価される面白いドラマを作るかに重点が置かれる。有料であることが幸いして、クレーマー対策等、あまり余計なことに気を遣わずにドラマを製作できるという自由度がなによりの強みだと言える。

 この辺は、最近の動画配信サービスにも言えることで、民放では観れないような刺激的なドラマも数多く製作されるようになった。民放と違って視聴年齢制限が設けられるので、当たり前と言えば当たり前だが、例えば、huluの『フジコ』(R18)や『代償』(R15)など。

 冒頭に述べた通り、『下町ロケット』は新春ドラマ特別編として正月にもエピローグ(?)的なドラマが放送されるそうだが、少し不完全燃焼を感じている人には、この年末年始にWOWOWドラマWで放送された以下のドラマを観ることをオススメしたい。

 『アキラとあきら』(原作:池井戸 潤、主演:向井 理、斎藤 工)

 『監査役 野崎修平』(主演:織田裕二)

 個人的には、どちらの作品も今回の『下町ロケット(ゴースト/ヤタガラス)』よりも面白かった。(現状での評価)
 あくまでも個人的な感想なので、クレームは御遠慮ください。

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