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「災害国家、日本」に強烈な対応策を!(柴田鉄治)

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 2018年も間もなく終わるが、今年を振り返って「日本は災害国家だ」とあらためて思った。もともと台風の通路であるうえ、地球を覆うプレートが4つもぶつかり合ったところに所在しているため、世界で最も地震の多いところであることはよく知られているが、今年は異常気象や異常地震に集中的に襲われた『異常な』年だったといえよう。

 なかでもマグニチュードは小さかったのに、山並みが総崩れしたほどの被害が出た北海道の地震は、100日を過ぎたのにいまだに復旧ができないほどの異常地震だった。

 こんな災害国家なのだから、日本は世界一強力な『災害対応策』を取るべきだし、いまからでも遅くないから、政策転換をすべきだろう。

 たとえば、自衛隊を「戦争のための軍隊ではなく、災害救助隊にすること」はどうだろうか。自衛隊が憲法違反の疑いがあるのに、国民の圧倒的な支持があるのは、国民が自衛隊を目にする機会は災害救助のときが多く、その印象から自衛隊に対する国民感情がすこぶるよくなったためだ。

 憲法違反の疑いが濃い『空母』やそれに乗せる戦闘機などは買うのをやめて、そのカネで災害救助用の機器を揃えれば、『世界一の災害救助隊』が生まれよう。そうなれば、日本国内の災害だけでなく、世界中の災害地へすぐに派遣して救助にあたれば、各地から感謝の声が殺到するに違いない。

 経済援助より生身の人間の『必死の努力』のほうが、現地の人々に与える影響力も圧倒的に大きいのではあるまいか。「災害があれば、日本から救助隊が来る」という評判が立つのは、日本にとっても名誉なことではないか。

気象庁のほかに「地震・火山庁」の設立を

 政府も災害対策官庁を新設することを検討しているようだ。それも結構なことだが、災害が起こってからの対策だけでなく、災害予測などの研究も大事だろう。

 異常気象も異常地震も、あるいは火山の噴火も、中央官庁としてはすべて気象庁で扱っているが、気象と地震・火山ではかなり観測対象が違う。そこで、気象庁とは別に「地震・火山庁」を設けてはどうか。津波はもちろんそこが扱う。

 地震予知は、原理的に難しいことだが、災害の予知はいろいろと可能だろう。火山の噴火も、観測網が密になればある程度、可能だ。

 一方、異常気象については、地球の温暖化と密接に絡んでいる。第24回国連気候変動枠組み条約締約国会議(CОP24)が今月、ポーランドで開かれたが、かろうじて分裂を免れ、温暖化対策の次期枠組みとなる「パリ協定」のルールが採択された。

 しかし、産業革命以降の気温上昇を2度未満に抑えることは難しく、課題を残したものとなった。各国が定めた30年までの目標をすべて達成しても2度に抑えられるレベルに達しないからで、今世紀末の気温上昇は約3度になると指摘されている。

地球温暖化、米国の「身勝手」を許すな!

 地球温暖化といえば、米国のわがままというか、身勝手というか、妨害行為には許し難いものがある。1997年のCОP3で、先進国だけの温室効果ガス排出規制が「京都議定書」としてまとまったのに、排出量1位の米国(ブッシュ=子=大統領)が後に脱退を表明。紆余曲折の末、ようやく2016年のCОP21で「パリ協定」がまとまったのに、今度はトランプ大統領が離脱を声明、混乱のもととなった。

 地球温暖化は、異常気象のもとである。地球の大気はつながっているから各国が協力しない限り防げない。排出国1位は中国に譲ったとはいえ、米国の身勝手を許すべきではないだろう。

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