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イチロー、知られざる契約更改秘話「電通に宣伝効果を聞いて」

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 1995年、1996年にパ・リーグ連覇を果たした黄金期のオリックス。当時、主力投手として優勝に貢献した野田浩司氏(50)と球団代表としてチームを見つめていた井箟重慶氏(83)が、スーパースター・イチローの年俸交渉術について語る。

――野田さんは、契約更改のときにイチロー選手の年俸などは参考にしていたんですか?

野田 彼を気にしたことはなかったですね。ちょっと次元が違うんですよね。

井箟 イチローとは1回も契約更改で揉めてないからね。イチローはいきなりみんなの前でやるわけにはいかないから、必ず下交渉はやりました。ほとんど一発勝負で、お金は揉めなかったね。

――筋が通っていれば一発OKという感じですか?

井箟 そうそう。イチローが大活躍して世間で有名になった1994年のオフに、年俸が800万円から8000万円になった。いろいろと説明して、8000万円でどうだ? と聞いたら、「わかりました。それでいいです」と。

 もちろん下交渉ですよ。その下交渉は真夜中にやりました。だって、マスコミが鵜の目鷹の目で「イチローの契約はどうなるんだ」と寮の前で張っているから、2人だけで会えないんですよ。

 だから、イチローに「一回、寮に帰って電気を消せ。寝たように見せかけろ。そうしたら記者はみんな帰る。それから俺のとこに電話してこい」と言ったの(笑)。

 それから俺の自宅に来てもらうことになったんだけど、彼は初めて来るから道がわからない。それで、夜中の1時くらいに近くまで迎えに行ったんです。

 その後がすごかった。道端で落ち合って、自宅までワンブロックぐらい歩いていたら、向こうから中年の女性が来たの。すれ違ったとたん、その女性が「あっ! イチローさんだ」と声を上げた。若い人ならわかるけど、中年の女性が夜中にすれ違っただけでわかるとは、イチローはすごいなあ、と思った(笑)。

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