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次の質問をどうぞ

私の12月11日の記者会見での質問への答え方について、様々なお叱りをいただきました。

お詫びして、しっかりと反省すべきところと、若干の説明をさせていただきたいところがあります。

ご批判は二つあります。

一つは質問への答え方が悪い、あるいは質問を無視しているというご批判、もう一つは説明責任を果たしていないというご批判です。

まず最初のご批判については、お詫びして、しっかりと改めます。

日露の条約交渉に関しては、国会でも一貫して答えを差し控えさせていただいています。

また、記者会見でもそれまで累次にわたり、日露交渉に関する質問をされてもなにもお答えできませんということを申し上げて来ました。

例えば11月20日の記者会見では冒頭に「国会答弁、聞いていただいていたかと思いますが、日露の交渉に関して、政府側の方針あるいは考え方というのは申し上げるわけにはいきませんので、それについては差し控えたいと思います。」と申し上げて記者会見をスタートさせ、日露関係についての質問がいくつかありましたが、「お答えは差し控えます」で通させていただきました。

12月4日の記者会見では、「これから日露で平和条約の交渉を加速化しようという首脳同士の合意がございましたので、これから交渉が始まるわけでございます。政府としては、政府の考え方は交渉の場できちんと相手に伝える、交渉の場以外で様々なことを申し上げれば、当然、相手側からそれに対する反応を引き出すことにもなり、交渉に資することにならないと考えておりますので、交渉の場以外で政府の考え方を申し上げるのは、差し控えるというのが政府の方針でございます。」と、記者会見の中でこの件で答えを差し控える理由を説明しました。

また、記者との懇談の中でも日露に関する質問にはそのつど答えられないと言ってきました。

それでも記者には質問する権利がありますから会見で質問が出るのは構わないのですが、11日の記者会見では、その質問には答えられませんという意味で「次の質問をどうぞ」と答えたのです。せめていつものように「お答えは差し控えます」と答えるべきでした。

また11日の会見では、外交史料館の外交資料がデジタル化され、どこからでもアクセスできるようになったことや、カンボジアの与野党の政治家を日本に招待し、複数政党制について有識者やメディアの話を聞いてもらったり、実際に茨城県の県議選挙を見に行ってもらったりしたことなど、外務省が力を入れていたトピックがあったので、答えられない日露交渉に関する質問で限られた会見の時間がつぶれてしまうよりも、そうした質問にしっかり時間をかけて答えたいと思ったこともあります。

このことについては反省しています。

もう一つの説明責任については、ご理解いただきたいことがあります。

まず、交渉を前にして、政府の方針やゴールを公に説明していないというご批判がありましたが、これはできません。こちらの手をさらしてポーカーをやれというのと同じで、日本の国益を最大化する交渉ができなくなります。

また、なぜ日本政府の立場をきちんと言わないのかというご批判もありました。

日本とロシアは、両国の立場、主張が違い、それを埋められずに70年にわたり平和条約をまとめることができませんでした。しかし、今回、両首脳が交渉を加速化することで合意しました。

平和条約を締結するためには領土問題を解決しなければなりません。どんな国でも領土問題に関する交渉では様々な世論が湧き起こります。

政府の立場に変わりはないということまでは、これまでも申し上げてきていますが、もし、交渉の責任者である私がそれ以上何か言えば、必ず、ロシア側でメディアがその発言を取り上げ、それについてのコメントをロシアの政治家に求めるでしょう。それがロシアの世論に影響を与えれば、交渉にも影響が及びます。だから、日本側の主張は交渉の場で申し上げ、それ以外の場では発言を差し控えようというのが、現在の政府の方針です。

ロシア側からはいろいろな発言が出ているではないかとおっしゃる方もいますが、先方が言ってるから言い返すというものではなく、むしろだからこそこちらはより慎重であるべきだと思います。

もちろん、時機がきたらしっかりと丁寧にご説明することは言うまでもありません。

説明責任を果たしていない、ダンマリを決めこんでけしからんというご批判があることは承知していますが、現時点で日露の交渉に影響が出かねないことについて発言は差し控えているということをご理解いただきたいと思います。

お叱りをいただいたことについて、反省すべきところはしっかりと反省し、ご理解をいただかなければならないところはご理解をいただけるよう努力してまいります。

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