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産業革新投資機構の取締役9人辞任へ、田中社長「誰一人お金のためではない。報酬が1円だったとしても来ていた」


 高額報酬などを巡って経済産業省と対立する政府系ファンド「産業革新投資機構」が10日、社長を含めた民間出身の取締役9人が辞任すると表明し、田中正明社長が会見を行った。

 冒頭、騒動を謝罪した田中社長は、「私どもは、経産省が掲げた投資事業という金融機能を活用することにより、我が国の将来の産業競争力を強化し、新産業を創出するという理念に共感して集まった。しかし、その後の経産省の姿勢の変化により、共感していた目的を達成することが実務的に困難となったという共通の見解に達し、民間からの取締役全員が辞任を表明することにいたった」と辞任理由を説明。9月に提示された報酬額が11月に撤回されたことや、経産省から伝えられていた内容が次々と変更されたなどとして、役員の間では経産省への不信感が募っていったという。

 また、1億円を超えるとされる“高額報酬”には「私どもからこの水準の報酬がほしいと言ったことは、当然ない。一度もない。この職務を要請され、応諾した時点で報酬の話はなかった。経済産業省官房長が書面で約束し、取締役会で決議した内容を一方的な都合で白紙撤回した。糟谷官房長に『信義にもとるとはこのことだ』と言ったが、経産省による信頼関係の毀損行為が根本的な原因」と指摘。

 さらに、「1億円以上の報酬をもらい続けるといったことは事実に反する不本意なこと」と一部報道を否定し、「私たちは誰一人としてお金のためにここに来ていない。金融や投資に関する我々の知見・経験を国に差し出して、少しでもこの国の将来にプラスになるかということだけ。仮に、当初提示された報酬額が1円だったとしても来ていたと思う」と述べた。

 なお、辞任を表明した取締役は以下9名。

代表取締役社長CEO 田中正明

代表取締役副社長 金子恭規

代表取締役専務COO 佃秀昭

代表取締役専務CIO 戸矢博明

社外取締役・取締役会議長 坂根正弘

社外取締役・報酬委員会委員長 冨山和彦

社外取締役 星岳雄

社外取締役 保田彩子

社外取締役 和仁亮裕

経産省VS政府系ファンド“報酬1億”巡る対立の裏側

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