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北方領土交渉─11月の日露首脳合意は不必要かつ重大な譲歩

○北方領土交渉─11月の日露首脳合意は不必要かつ重大な譲歩

衆院外務委員会で、河野外務大臣と北方領土交渉について議論しました。

私がまず取り上げたのは、いままでの経緯です。冷戦期、領土問題の存在を認めなかったソ連に対して、日本外交は北方四島の一括返還を求めてきました。

変化があったのは、1993年の細川総理とエリツィン大統領の東京宣言。ここで、領土問題が存在し、それは「四島」の帰属の問題であると確認したのです。日本外交の成果だと私は考えています。

そして、だからこそ、その後2013年の安倍総理とプーチン大統領の共同声明に至るまで、1956年の日ソ共同宣言と並んで東京宣言などが交渉の基礎となることを日露首脳間で何度も確認してきたのです。

その上で、11月の日露首脳会談では、1956年の日ソ共同宣言を基礎として交渉を加速させると合意しましたが、なぜ東京宣言などが消えてしまったのか。そして、そのことによって、ロシア側に国後・択捉は交渉の対象外とする口実を与えてしまうのではないか──。この問いに対して、河野大臣は、日本政府の立場に変わりはない、居住の実態(国後・択捉・色丹にロシア人が居住していること)を見れば非常に機微な問題になる、との答弁しかありませんでした。

いままで何度も、両国首脳間で交渉の対象は四島だと合意・確認されてきたにもかかわらず、歯舞・色丹二島の引き渡しのみ言及された1956日ソ共同宣言に「基礎」を置くと「のみ」合意したことは、日本の交渉の立場を弱くする不必要かつ重大な譲歩であると言わざるを得ません。

私は、必ずしも四島返還論者ではありません。交渉には、お互いの歩み寄りが必要です。しかし、今回の譲歩は、日本の交渉の立場を極めて弱くするものです。このことで交渉がうまく進み、少しでも日本にとって有利な結果が得られるとは、とても思えないのです。河野大臣の説明もありません。

プーチン大統領は、来年6月28、29日に大阪で開催されるG20サミットの際に来日します。参議院選挙を目前にして、成果を挙げようとするあまり、安倍総理がさらに誤った譲歩をしてしまうのでないかと強く危惧しています。

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