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コンセッションブーメラン。水道法改正は悪か?

こんにちは。東京都議会議員(大田区選出)のやながせ裕文です。

本日成立した改正水道法について。まあ、これでもかと言うほど、ネガティブな意見ばかり溢れていますが、見落とされている論点があるので一筆。

そもそも、なぜ水道法の改正が必要になったのかといえば、

〇人口が減少するなかで、水需要が減り水道事業は減収となる。

〇そんな時期に、高度成長期に投資した水道の資産の更新時期が到来する。

という課題を各自治体は抱えてきたのです。

ですから、本来は、この想定されている事態に備えて水道料金を値上げし、計画的な更新を行ってこなければならなかった。しかし、水道料金の値上げは不評を買うため、躊躇する首長たちは先送りをしてきた。若しくは、値上げをしても、微々たる値上げ幅にせざるを得なかった。厚生労働省の資料では、この10年以上の間、水道料金の全国平均は、20m3あたりの家庭用料金でみて、約3,100円前後でほぼ横ばいで推移しています。

その結果として、 水道設備への投資額は減少。本来投資すべき更新需要に対応できず、管路更新率0.79%(全国平均) とひどい状況に。老朽化を放置しておくと生活に大きな支障をきたすことになるために、水道料金の値上げを抑えながら莫大な設備投資をするために検討されてきたのが「コンセッション方式」 だったのです。

ちなみに、「コンセッション方式」の採用は、2011年のPFI法「改正」により、水道事業を含めたさまざまな公的事業で可能となったもの。今回の改正は、自治体が事業認可を返上しなくても「コンセッション」を採用できるように手続きをしやすくするための改正であって、反対するなら、2011年の時点で反対しとけって思うわけですが。。。

なお、2011年、このコンセッション方式導入を主目的とした改正PFI法を閣議決定から施行まで(立案から実施まで)したのは、当時の民主党政権です。つまり、水道事業のコンセッションを可能としたのは民主党政権となりますね。

話が横道にそれましたが、水道事業のコンセッション方式採用にいち早く取り組んできたのが大阪市であり、その立案の中心にいた杉山みきと市議のツイートが本質を端的に表していてわかりやすい!

大阪市では議論の末、コンセッションの採用は見送られましたが、杉山市議が市議会での議論をもとに、今回の改正の論点をわかりやすく解説したブログがこちら。ぜひご一読を!

水道民営化という言い方は誤解を生むと思うし生んでいる


この記事では、「株式会社が水道経営を行うことになると、会社の利益を追求するため、水道料金が会社の都合で引き上げられるのではないか」「水道が外資に売り飛ばされてライフラインの水が危険にさらされるのではないか」「海外では再公営化している事例があるんだから逆行しているのではないか」などの疑問点に答えています。様々な懸念に対しては、条例で制限を加えることができるという内容。

それにしても、「コンセッションに反対」というなら、現状の水道事業の課題を解決する対案をどう考えるのか?

これが全く提案されていないんですよね。ここが問題。もう、値上げもしない、公務員の立場を守って効率化もしない、と両立できる状況ではない。次の世代にツケを回し続ける訳にはいきません。水道法改正が成立しても、公営か、コンセッションなどかを選択するのは各自治体となります。ぜひ、地元自治体の動きを注視してみて下さい。

なお、東京都の水道事業は、全国の自治体と事情が大きく異なります。これは私も長年取り組んでた案件。是非、水道事業に関心が高まっているなかで注目して頂きたいですね。この話はまたの機会に!

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