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水道の民営化の問題点

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今回の臨時国会で審議となった水道法改正案。

多くの問題課題が浮き彫りになっているにもかかわらず、政府与党が衆議院厚生労働委員会での審議を省略、強行採決させる事態となりました。

今回は、この水道法改正案で行われる水道の民営化の問題点と今後のあるべき方向性を述べたいと思います。

【政府の担当部署に民間水道サービスの出向者?】

この法案は衆議院において先の通常国会でも審議したものでしたが、今臨時国会での参議院におけるこの法案の審議だけでも新たな問題が発覚しています。

厚生労働省が調べた諸外国の水道の民営化の失敗事例がわずか3件だけであったこと、公共部門の民営化を推進する内閣府民間資金等活用事業推進室に民間水道サービス大手の社員が出向していて利益相反が強く疑われること、などです。

新たな問題が発覚した以上、改めて衆議院でも徹底的に審議するのが当然のことと思いますが、政府与党が衆議院厚生労働委員会での審議を省略、強行採決させる事態となりました。国会軽視も甚だしいと言わざるをえません。

【必要な改正事項もある】

この法律案には震災への備えとなる、水道事業者等に施設の維持・修繕を行うことを義務付ける規定が盛り込まれました。水道管の老朽化によって破断が起きないよう、維持・修繕を行うことを求めており、この部分は必要な改正内容です。

また水道事業は主に市町村単位で運営されています。多くの事業は規模が小さく、経営もあまり豊かとはいえません。そのため、今回の法案にあるように、広域的連携を推進すること、都道府県に水道事業者等の広域的な連携の推進役としての責務を規定し、都道府県が水道基盤強化計画を定めたり、広域的連携等推進協議会を設置できるようにする、といった改正項目は必要不可欠な内容です。

【「水道にコンセッション方式」は問題点が多い】

しかし、水道にいわゆる「コンセッション方式」を導入することには大きく3つの問題があり、私たちは水道への導入に反対しました。

一点目は、事業者が水道事業の許可を売る必要がなく、水道法上の責任の所在が不明確になることです。

二点目は、自治体職員の転籍、災害時の責任の所在や役割分担など、自治体が策定する枠組みにゆだねられていることです。

三点目は、水道技術の技術継承を難しくしてしまい、地方公営企業の技術力や人的基盤を失うことにつながる恐れが強いことです。

これらに加え、運営のほぼ全てを民間事業者が行う中では、モニタリングができるだけの知識と経験が自治体に蓄積されない問題もあります。

本年は、自然災害が多発し、重要な生活インフラである水道も甚大な被害を受けました。

コンセッション方式導入後も十分な災害対応が行えるか、国民の不安は高まっていることを考慮せねばなりません。

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