
「平和都市宣言の街である東京都多摩市に位置する大学の学園祭に、自衛隊がブースを出し、装甲車も来るのは取りやめて頂きたい」。多摩市民らが11月1日、緊急要請行動したのを受け、大学当局は11月3日朝、代表者に「自衛隊は中止します」と連絡してきた。
私立多摩大学は、「多摩祭に自衛隊がやってくる! 11/4(日)10:00~16:00」と題し、鉄兜・戦闘服の隊員が乗る機関銃付きの装甲車6輌が行進する写真を掲載したチラシを、10月下旬の『朝日新聞』等に折り込み宣伝した。
これに驚いた「戦争いらない多摩市民連合」の永井栄俊さんや「多摩市九条の会」など、同市在住の市民13人が11月1日、同大学の担当者の教授ら(以下、担当者)に抗議・要請行動を行なった。
冒頭、市民側が「安倍晋三首相の憲法改定発言で、自衛隊を巡る世論は大きく分断している。特に2015年、集団的自衛権行使の強行採決の際、国会前で10万人超の市民が抗議した事実は、海外でも報道。貴校は政治的中立を維持し、自衛隊の学園祭参加を取りやめること」など、要請文を読み上げた。
担当者は「装甲車1輌が来る」とし、その行進写真のチラシ掲載理由を「自衛隊のイメージを知ってもらいたくて。実際に来れば、装甲車を手で触ることができるし、実際の自衛隊を知って頂きたいというのが趣旨だ」と、自衛隊広報官のような説明をした。