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岡口基一判事への懲戒 木谷明氏の見解にみる裁判官の品位の問題

最高裁が岡口基一判事に対して戒告の懲戒処分を行いましたが、この懲戒の是非について、2018年11月10日付で朝日新聞が木谷明さんの見解を掲載していました。
 最高裁の懲戒処分に肯定的な木谷さんですが、正直、木谷さんが肯定的というのは意外でした。
 朝日新聞にこの木谷さんへの批判的な木村さんの見解が掲載されています。

 木村さんの批判ももっともなのですが、そもそも何故、木谷さんがと思ったとき、札幌弁護士会所属の元裁判官の弁護士も同様に共同通信に岡口さんへの批判的コメントを寄せていたことを思い起こしました。この問題でいろいろな弁護士と話しましたが、傾向として年輩の弁護士に岡口さんへの批判が強いように感じました。そこではイデオロギーは全く関係がなく、要する問われているのは裁判官としての「品位」ということのようでした。

 木谷さんの見解も全体として、こうした裁判官の「品位」が横たわっているようにも思います。

 この部分に集約されるのではないでしょうか。

「裁判官といえども、午後5時を過ぎれば一私人だ」という考え方を私はとりません。

 5時過ぎようと自宅でもネクタイをビシッと締めていそうな雰囲気です。現職中、無罪判決が多いということで有名だった木谷さんですが、言ってみれば裁判官として一分のすきなしといった感じでしょうか。


 「品位」などというものは時代とともに変遷していくものですし、裁判官とてそれは同じです。インターネットという新たな手段の登場により、誰もが気軽に発信できるようになったため、裁判官でもこうした手段により気軽に発信できる基盤ができたということです。こうした時代の変化により、裁判官も気軽に発信してもらいたいし、そうした風潮を育てていくことこそ大事なことです。
 岡口さんに対する好き嫌いはあるだろうし、だからこそその好き嫌いで判断してはダメなのです。

山本一郎さんの見解はとてもよい整理だと思いました。
「白ブリーフ裁判官」と「新潮45」問題に共通するものとは何か」(文春オンライン)
 山本さんが指摘する「品位の問題と表現の自由が混乱していないか?」ということこそが問われています。

 ただでさえ裁判官の実際上の表現の自由の許容度は低すぎる現状があるのに(自粛と上への忖度)、今、それにさらに重しを載せるようなことをしてどうするんだという感じです。
 10年先、20年先を見据えたとき、今回の岡口さんへの懲戒は、「何て古い時代だったんだろうね」ということになっていますよ。
 もしかしたら、全く逆の言論統制が完成した社会になってしまっているかもです。
 いずれにせよ、この岡口さんへの懲戒は汚点でしかありません。

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