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「マクロン大統領へ再度の書簡」―フランス大手メディア報道

6月21日、フランスのマクロン大統領が語った「ナショナリズムはハンセン病みたいなものだ」との悪い喩え話にクレームの書簡を呈したが回答はなく、10月31日にはまたまた「ヨーロッパは『国家主義ハンセン病』によって解体され、外力によって脅かされるというリスクに直面している」と発言されたため、下記のような書簡を呈した。

フランスにはアフリカ諸国でハンセン病と闘われたラウル・フォレローという立派な方がおられた。今も我々と共にハンセン病制圧と差別撤廃に活躍している同志でもある。2013〜2014年はバチカンのフランシスコ教皇が三度にわたり「出世主義はハンセン病」、「ご機嫌取りはハンセン病」、「小児性愛はハンセン病」と発言され、その都度ご注意を申し上げ、一昨年6月バチカンでの日本財団とバチカンの共催によるハンセン病会議で私は教皇に直訴を申し上げ、ハンセン病を悪い喩え話に使用しないことが決議された。

既に2010年日本外務省のお力添えで国連加盟国192ヶ国(当時)の全会一致で、ハンセン病患者回復者並びにその家族に対す偏見差別の撤廃が原則とガイドライン共々決議されたにもかかわらず、今回のフランス大統領のような世界の指導者の中に、今まだハンセン病の正しい知識を理解しておられないことは残念至極であり、私は無力感と共に新たな活動への情熱が沸き起る出来事でもあった。

日本財団の女性職員がこの事実をフランス・メディアに連絡したところ、フランス三大メディアの「ル・フィガロ」「ル・モンド」に並ぶ「リベラシオン」や「ヌーベル・トリビューン」誌が掲載してくれた。

日本は韓国の徴用工、慰安婦問題等、海外メディアに積極的に日本の立場を説明する努力をする必要がある。既にブログにアップした河野外務大臣のワシントンポストの論調が好評であったように、要路におられる政治家や経済人は、積極的な発言を外国メディアをはじめあらゆる機会に行うべきではないだろうか。「沈黙は金」なる言葉は外国では通用しない。

以下、私の再度の書簡とリベラシオン誌の翻訳文を掲載します。

*****************
マクロン大統領閣下

世界保健機関(WHO)のハンセン病制圧大使、日本政府ハンセン病人権啓発大使としてこのお手紙を記しています。

私は、本年6月28日に閣下のナショナリズムの台頭とハンセン病を結びつけたご発言に対する懸念と、ハンセン病に対するスティグマと差別が続くなかで、言葉の選択において細心の注意を払っていただくようお願いするお手紙を出させていただきました。

そうした中、閣下が10月31日付のOuest France紙のインタビューにおいて、「ヨーロッパは危機に直面している:『ハンセン病的ナショナリスト』よって解体され、外圧に押されており、つまり主権を失うという危機に直面している。」と仰せになられたことを伝える記事を目にいたしました。

この病気に対するスティグマを強めたり、ハンセン病回復者に苦痛を与えたりすることが閣下の意図でないことは、疑う余地はありません。ただ、ハンセン病の患者、回復者、その家族が置かれている状況を見ております私といたしましては、軽蔑的な比喩表現としてハンセン病という言葉が使われることは大変残念な事だと思っております。このことは、病気とそれに苦しむ人々への誤った固定観念を助長させるものであります。

現在、ハンセン病は薬で治る病気となりました。しかし、長年にわたって人々の心に染みついてきたハンセン病への否定的で痛ましい認識は今も消えずに残っています。

国連では、2010年12月の総会で、「ハンセン病の患者・回復者とその家族への差別撤廃決議」が採択されました。決議に付帯する文書「原則とガイドライン」では、各国に今なお残っている差別法の撤廃や、ハンセン病に対する認識の変革の必要性が唱えられております。

差別用語や侮辱的な使用を排除すべきであることも指摘されております。
ここに閣下がハンセン病をネガティブなものや脅威を示す形容詞としてお使いにならないよう、再度謹んでお願い申し上げます。
  
世界中の国の指導者、多くの人々に大きな影響力をお持ちの閣下におかれましては、私どもの取り組みにご理解をいただきますとともに、お力添えを賜りたく、心よりお願い申し上げる次第でございます。
マクロンの比喩表現「ハンセン病的ナショナリスト」が日本を怒らせた
By LIBERATION - November 15, 2018

マクロン大統領による度重なる医療用語の例えは、WHO大使の反応を促した


「ハンセン病的ナショナリスト」という表現は日本からきたものではない。この比喩表現は、Ouest-Francse紙の記事で報じられたとおりエマニュエル・マクロンが使ったのだ。「ヨーロッパは、『ハンセン病的ナショナリスト』によって解体され、外力によって脅かされるというリスクに直面している。」と、大統領は発言した。笹川陽平WHOハンセン病制圧大使は、フランスの大統領が「ハンセン病」を否定的な比喩表現として使用したことに遺憾の意を表する書簡を送った。

(リベラシオン紙が入手した)彼の書簡には、大統領が6月にカンペールで行ったスピーチでもナショナリズムゆり戻しについて説明する際に、ヨーロッパで「ハンセン病が増加している」という表現を既に使用していることを指摘。ビス・レペティタ(二度も繰り返された!)。この追加接種、今度は効果があるのだろうか?書簡の中で大使は、「この病気に対するスティグマを強めたり、ハンセン病回復者に苦痛を与えたりすることが閣下の意図でないことは、疑う余地はありません」と述べた上で、「そのように言うということは、病気とそれに苦しむ人々への古い固定概念を助長させるものであります」と続けた。

笹川陽平は、「現在、ハンセン病は薬で治る病気となりました。しかし、長年にわたって人々の心に染みついてきたハンセン病への認識は変わらず、今も患者や回復者、そして家族に対する差別が残っております」と言っている。そして、彼はこの機会に、2010年12月の国連総会で「ハンセン病の患者・回復者とその家族への差別撤廃決議」が採択されたことも強調した。

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