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『M-1』生観戦で見た、霜降り明星の優勝にあのライバルが流した涙!

2日にABCテレビ・テレビ朝日系で生放送された平成最後の漫才頂上決戦『M-1グランプリ2018』。平成生まれの新王者・霜降り明星が新しい風を巻き起こした熱い戦いを、放送にはのらなかった出演者たちの表情をまじえながらレポートする。


○苦しい戦いが続いた序盤

4,640組がエントリーした今年の『M-1』の決勝に駒を進めたのは、霜降り明星、スーパーマラドーナ、トム・ブラウン、和牛、ギャロップ、見取り図、かまいたち、ゆにばーす、ジャルジャル(以上、エントリー順)。これに当日の敗者復活戦を勝ち上がったミキを加えた10組が決戦で火花を散らした。

昨年に引き続いて採用された、予測不能のくじ引きによって本番中にネタ順が決まる「笑神籤(えみくじ)」システムで行われたファーストラウンドの一番手は、初出場コンビの見取り図。盛山晋太郎のひねりを利かせたツッコミで笑いを誘ったものの、80点台が並んだ審査員のジャッジは辛く、得点は「606点」。2番目のスーパーマラドーナも、ボケの田中一彦がサイコなキャラを怪演するネタでラストイヤーの舞台にかけたが「617点」と点は伸びず、昨年、「俺がM-1のこと一番思ってる!」との名言を生んだ武智は動揺をあらわに。序盤から苦しい戦いが続く波乱の幕開けとなった。

○会場の空気を一変させたジャルジャル

だが、3番手のかまいたちから流れは変わり、ツッコミの濱家隆一も「良かったんじゃないですか」と満足げな笑みを浮かべる会心の漫才で「636点」を叩き出してトップに。そして、続くジャルジャルのシュールな“言葉遊び”のネタが会場の空気を一変させた。審査員席で松本人志は笑い転げ、最高得点の「99点」をつけた立川志らくは「これがプロの芸人を笑わせる芸なのかと感心しました」と賛辞を送る。客席も異様な熱気に包まれたこのネタで、ジャルジャルは「648点」とかまいたちを抜いて1位に躍り出た。

5番手のギャロップは、ラストイヤーにして悲願の決勝初出場。安定したネタ運びで貫禄のしゃべくり漫才を見せるも、「614点」とトップ3に届かず、惜しくも敗退。昨年に続いて決勝進出を決めた男女コンビのゆにばーすも「594点」と振るわず、本番の一発勝負にかける『M-1』という舞台の難しさを感じさせる。7番目に登場した“敗者復活枠”のミキが、審査員の中川家・礼二を「ここ数年で一番出来がよかった」とうならせるパワー漫才で「638点」の高得点をマークして3位につけ、最大のダークホースといわれたトム・ブラウンが、松本を「僕は一番おもしろかった」と評価する破天荒なネタで「633点」を獲得し、上位3組には入れなかったものの、今年の大会に強烈な爪痕を残した。

○一気にトップに躍り出た霜降り明星

そして終盤、『M-1』は大きく動いた。9組目は結成6年目の最若手・霜降り明星。舞台狭しと暴れまくるせいやに、発想の斜め上を行くツッコミを連打する粗品のエネルギッシュな漫才は爆笑をかっさらい、この日、初めて全審査員が90点台をつけたぶっちぎりの「662点」で一気にトップに。審査員のナイツ・塙宣之は「芸人として強い2人。吉本の宝だと思う」と絶賛し、前半戦で「ボン!と爆発する組が出ていないのかなと…」と語っていたサンドウィッチマン・富澤たけしは、MC・今田耕司の「待ってた“爆発”、したんじゃないですか?」という問いかけに「したかもですね」と興奮を見せる。

さらに、ラストの10組目には決勝4回目の“優勝最有力候補”和牛がついに登場。巧みな構成も光るストーリー性のある漫才を熱演して審査員の上沼恵美子を「ベテランの粋のしゃべくり」、オール巨人を「やっぱりうまい。力がある」とうならせて、霜降り明星に次ぐ「656点」を叩き出した。

○霜降り明星の優勝にライバルが涙

そんな熾烈なファイナルステージの結果、最終決戦に勝ち残ったのは、霜降り明星、和牛、ジャルジャル。それぞれが持ち味を出し切り、渾身の力で挑む三つ巴の戦いを繰り広げた3組に最後の判定が下される直前、テレビではCMが流れ、オンエアされなかった彼らの表情は緊張に満ちていた。

ジャルジャル、和牛の2組は緊張をほぐそうと話しかける今田と笑顔で会話をしているものの、心ここにあらずといった様子。霜降り明星はそわそわと落ち着かず、せいやはしきりに腕を前後に動かしながらも表情は固まったままだ。一方、審査員席もピリピリとした緊張感が漂っていた。天を仰ぐ松本、顔を手で覆う富澤、苦渋が見て取れる渋い表情で考え込む礼二など、誰ひとり言葉を発さず、難しい審査に集中する。

審査員たちの渾身のジャッジの結果は、霜降り明星が4票、和牛が3票で、栄冠は霜降り明星の手に。せいやが喜びを爆発させ、粗品が涙で声をつまらせた発表の後、オンエアが終わったステージでは、王座をかけてしのぎを削ったライバルたちが彼らを祝福した。ジャルジャル・福徳秀介は、満面の笑顔でせいやと粗品の体をポンポンと叩き、ミキは2人と固い握手を交わす。弟の亜生は、負けはしたものの大阪の劇場でともに活動してきた仲間の快挙に感動したのか、何度も目元をぬぐいながら健闘を称える姿が印象的だった。

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