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NY市場サマリー(27日)

[27日 ロイター] - <為替> ドルが上昇し2週間ぶり高値を付けた。米連邦準備理事会(FRB)のクラリダ副議長はこの日、引き続き緩やかな利上げを継続する必要があると表明。これが一部の予想ほどハト派でないと受け止められ、ドル買いを誘った。

ウエストパック・バンキングコープ(ニューヨーク)のFX戦略部部長、リチャード・フラヌロビッチ氏は「市場はもっとハト派的な内容を見込んでいたと思う。数週間前の初講演でクラリダ氏はある種、慎重な人物に写り、ドルは大幅に下落したが、この日は一層中立的な印象を受けた」と述べた。

主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は一時97.497と今月13日以来の高値を付けた。市場では28日のパウエルFRB議長の講演や29日の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨に注目が集まる。パウエル議長は10月、米経済見通しは「際立って良好」とした上で、経済成長が続けばFRBは中立とみられる水準を超えて利上げを行う可能性もあるとの考えを示していた。[nL4N1WI3YC]

米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)はトランプ米大統領が2000億ドル相当の中国製品に対する関税を10%から25%に引き上げるとの見通しを示したと報じた。これを受けて貿易摩擦を巡る懸念が強まりドルが買われた。[nL4N1Y15GM]トランプ氏と中国の習近平国家主席は週末のブエノスアイレス20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)開催中に首脳会談を行う予定だ。またトランプ氏は、英国が欧州連合(EU)から離脱すれば米英間の貿易がより困難になる可能性があると発言。これを受けポンドが値下がりした。[nL4N1Y242S]

<債券> 国債利回りが低下した。5年債入札が堅調な需要を集めたほか、米中の通商を巡る緊張が再び高まっていることが背景。

財務省が実施した400億ドルの5年債入札では 応札倍率は2.49倍と、8月以来の高水準になった。このほか、直接入札者の落札比率は10.3%と、前月の入札の1.9%から大きく回復した。

財務省は今週は総額1290億ドルの国債入札を実施。前日実施の2年債入札も好調だった。

ジャニー・モンゴメリー・スコットの首席債券ストラテジスト、ガイ・ルバス氏は「需要に関する項目すべてが良好だった」と指摘。ただ、米資産運用大手ブラックロック<BLK.N>が5年債に関心を示していたことを踏まえると、この日の入札は特別なケースだった可能性もあるとしている。

米中通商問題を巡る懸念が再び高まり、安全資産に資金が流れたことも米国債利回りの押し下げ要因となった。

終盤の取引で10年債<US10YT=RR>利回りは1.5ベーシスポイント(bp)低下の3.06%、5年債<US5YT=RR>利回りは1.5bp低下の2.89%、2年債<US2YT=RR>利回りは0.3bp低下の2.83%となっている。

<株式> S&P総合500種<.SPX>とダウ工業株30種<.DJI>が小幅上昇して取引を終えた。米国家経済会議(NEC)のカドロー委員長が12月1日に予定される米中首脳会談について、中国との通商問題の解決に向けた機会になるとの見解を示したことが背景。

ナスダック総合は0.01%高とほぼ横ばい。カドロー氏の発言を受けて、主要3指数はいずれも一時の下落分を消す展開となった。

ただカドロー氏は、ホワイトハウスはこれまでのところ中国側の反応に満足していないとも述べている。

インバーネス・カウンセルの首席投資ストラテジスト、ティム・グリスキー氏は「午後の取引で見られたボラティリティーはカドロー氏の発言に関連している」と指摘。「あらゆるセクターが値動きの荒い展開となった。主に関税の問題が市場に影を落としている」と語った。

ゼネラル・モーターズ(GM)<GM.N>は2.5%下落。同社が北米事業の再編策を発表したことを受け、トランプ大統領が補助金をカットする可能性を示唆したことが嫌気された。

S&P総合500種の主要11セクターのうち8セクターが上昇した。ヘルスケアセクター<.SPXHC>は0.99%高と大きく値上がり。主要消費財<.SPLRCS>、公益事業<.SPLRCU>、不動産<.SPLRCR>といったディフェンシブ銘柄の上げも目立った。

一方、通商問題に敏感な工業セクター<.SPLRCI>や素材セクター<.SPLRCM>、エネルギーセクター<.SPNY>は下落した。

鉄鋼株も下落。中国の鉄筋先物<SRBcv1>が2018年の高値を20%以上下回り、同国の鉄鋼セクターが弱気相場入りしたことが背景。

ユナイテッド・ステーツ・スチール(USスチール)<X.N>は8.3%安、AKスチール<AKS.N>は4.6%安。

格安航空会社スピリット航空<SAVE.N>は15.3%急伸。第4・四半期のユニットレベニュー(1座席マイル当たりの旅客収入)見通しを引き上げたことが好感された。

製薬ブリストル・マイヤーズ・スクイブ<BMY.N>は3.0%下落。小細胞肺がん(SCLC)患者に対する免疫薬併用療法の後期試験で主要目標を達成できなかったことが売り材料となった。

航空機エンジン・機械大手のユナイテッド・テクノロジーズ<UTX.N>は4.1%安。同社は26日夜に、宇宙航空、エレベーター、エアコンの3事業に分社化する計画を発表した。

<金先物> ドル高・ユーロ安の進行に伴う割高感などに圧迫され、3営業日続落した。12月物の清算値は前日比9.00ドル(0.74%)安の1オンス=1213.40ドルと、中心限月ベースで11月14日以来約2週間ぶりの安値となった。

外国為替市場では米利上げの継続観測を受けてドルが対ユーロで上昇。ドル建てで取引される商品に割高感が生じ、金塊は売られた。米連邦準備理事会(FRB)のクラリダ副議長が朝方の講演で、政策金利は景気を過熱も冷やしもしない中立水準に「より近づ いている」との認識を示しながらも、緩やかな利上げを継続すべきだとの認識を示したこ とが理由だった。この発言はドル高を促す一方、金利を生まない資産である金塊を圧迫し、相場は正午ごろに一時1211.40ドルまで下落した。

市場の目先の注目材料は、翌28日のパウエルFRB議長による講演、29日公表の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨。また、11月30日─12月1日には20カ国・地域(G20)首脳会議、さらにそれに合わせて中米首脳会談も開かれる見通しで、協議の行方も注視されている。米中の通商協議が進展すれば、ドル買いにつながり、金塊にとっては一段の重しなるとの懸念も一部で浮上している。

<米原油先物> 投資家のリスク回避姿勢の強まりやドル高の進行に伴う割高感などに圧迫され、小反落した。米国産標準油種WTIの中心限月1月物の清算値は前日比0.07ドル(0.14%)安の1バレル=51.56ドル。2月物は0.07ドル安の51.73ドルだった。

トランプ米大統領は26日、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)とのインタビューで、中国の習近平国家主席との首脳会談で貿易協議が不調に終わった場合、対中制裁関税の第4弾を発動する構えを示した。また、来年1月に予定する関税率の引き上げについても、中国からの凍結要求に応じる可能性は「かなり低い」と言及。このため、今週末には20カ国・地域(G20)首脳会議に併せて米中首脳会談も開かれる予定だが、両国による「貿易戦争」の収束に向けた協議の行方に不安が広がったことから米株相場が昼すぎまで軟調に推移、同じくリスク資産である原油にも売り圧力がかかる展開となった。

また、外国為替市場では対ユーロでドル高が進行し、ドル建てで取引される原油などの商品に割高感が生じていたことも原油売りを促した。このほか、サウジアラビアの11月の産油量が日量1130万バレル、米国内の同月の産油量も日量1170万バレルと、いずれも記録的な水準に達しているとの報も圧迫材料だった。

しかし、週末には注目される米中首脳会談を控えていることに加え、12月6日には産油量の調整について協議する石油輸出国機構(OPEC)総会も予定されていることから、この日は方向感が定まらない不安定な商いだった。

ドル/円 NY終値 113.77/113.79 <JPY22H=>

始値 113.61 <JPY=>

高値 113.84

安値 113.53

ユーロ/ドル NY終値 1.1288/1.1289 <EUR22H=>

始値 1.1319 <EUR=>

高値 1.1337

安値 1.1278

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 101*02.00 3.3187% <US30YT=RR>

前営業日終値 101*01.00 3.3200%

10年債(指標銘柄) 17時02分 100*18.00 3.0590% <US10YT=RR>

前営業日終値 100*15.00 3.0700%

5年債(指標銘柄) 17時05分 99*29.75 2.8901% <US5YT=RR>

前営業日終値 99*28.25 2.9000%

2年債(指標銘柄) 17時04分 99*26.75 2.8350% <US2YT=RR>

前営業日終値 99*26.75 2.8340%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 24748.73 +108.49 +0.44 <.DJI>

前営業日終値 24640.24

ナスダック総合 7082.70 +0.85 +0.01 <.IXIC>

前営業日終値 7081.85

S&P総合500種 2682.20 +8.75 +0.33 <.SPX>

前営業日終値 2673.45

COMEX金 12月限 1213.4 ‐9.0 <GCv1><0#GC:>

前営業日終値 1222.4

COMEX銀 12月限 1408.4 ‐12.1 <SIv1><0#SI:>

前営業日終値 1420.5

北海ブレント 1月限 60.21 ‐0.27 <LCOc1><0#LCO:>

前営業日終値 60.48

米WTI先物 1月限 51.56 ‐0.07 <CLc1><0#CL:>

前営業日終値 51.63

CRB商品指数 179.9214 ‐0.3770 <.TRCCRB>

前営業日終値 180.2984

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