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貴景勝か、阿武咲か、あるいは… 次の日本人横綱が出る法則

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時事通信フォト

 一人横綱の稀勢の里が早々に休場に追い込まれた九州場所の土俵では、日本人の若手力士たちが躍動した。初場所で進退が懸かる稀勢の里が“徳俵”に立たされている中「次の日本人横綱」に最も近いのは誰か──。

 3横綱に加え、終盤戦に入って大関・豪栄道まで不在となった場所で注目を一身に集めたのは、22歳の小結・貴景勝だった。

 初日に稀勢の里を破ると一気に勢いに乗った。場所前に師匠・貴乃花が突然の引退を表明し、千賀ノ浦部屋へ移籍という事態に見舞われながら、九州場所で最後まで館内を盛り上げた。

 一方、横綱昇進後11場所目にして9回目の休場となった稀勢の里。初場所では、貴景勝とともに今場所を沸かせた大栄翔(前頭9)、阿炎(前頭7)ら若手ガチンコ勢が番付を上げてくるため、初日から難敵との対戦が必至だ。「32歳という年齢もあり、引退は遠くない」(担当記者)という見方が出るのは当然だろう。

 ただ、関係者の間では「次の日本人横綱誕生は近い」という声も少なくない。

「今年も年間最多勝力士の勝ち星数が70勝に届かず、これで4年連続です。横綱とそれ以外の力士の実力差が縮まっている証拠で、新横綱誕生が近い“サイン”です」(ベテラン記者)

 年6場所制となった1958年以降、年間最多勝が2年以上連続して70勝に届かなかったケースは今年を含めて4回しかない。

「たとえば1968~1969年は、大鵬と柏戸の衰えが明らかになった時代で、1970年1月場所後に玉の島と北の富士が横綱に昇進した。他のケースも同様でした」(同前)

 そして今も、“横綱候補”として名前が挙がる若手力士は決して少なくない。

◆第2の北の湖になる!

「次の日本人横綱は貴景勝しかいない」と断言するのは好角家として知られる作家の高橋三千綱氏だ。

「番付のうえで近いのは大関の高安だが、彼はなれないと思う。カチ上げ気味の立ち合いと安定感のない引き技という、すっきりしない取り口が気に入らないので、横綱になってほしくないだけなんだけど(笑い)」

 高橋氏は、横綱には“魅力的な個性”があってほしいと力を込める。

「貴景勝はハッキリ言って、体形も相撲も不細工です。モテそうになくて、僕は『ウシガエル貴景勝』と呼んでいる。ウシガエルは何でも食ってしまう悪役なんですよ。あのふてぶてしさがいいじゃないですか。貴景勝にはかつての北の湖のような、憎たらしいほど強い横綱になれる“見た目の素質”がある」

 だが、気懸かりな点もある。実は、昨年1月の入幕以来、「寄り切り」で勝ったことが一度もないのだ。

 力士の取り口には大きく「突き押し相撲」と「四つ相撲」の2タイプがあるが、綱を張るには「四つに組んで勝てる力士」であるべき──これは、貴景勝の師匠にして平成の大横綱と呼ばれた貴乃花の“教え”だ。

「2016年に豪栄道が全勝で初優勝した秋場所後の巡業中、当時の巡業部長だった貴乃花親方が豪栄道に『突き押しはもういい。これだけ力がついたのだから、これからは四つ相撲の稽古をした方がいい』とアドバイスしていた」(前出・ベテラン記者)

 突き押しが得意の力士であっても、綱を狙うなら「相手にまわしを与えても勝てる取り口」が必要という考え方だ。元師匠の教えを実践できるかが、貴景勝の今後の課題だろう。

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