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高収益企業の資本政策と、被出資企業の上場による錬金術の是非

 現在は、不肖わたくし月末にやってくるアスレチックスのことで頭がいっぱいなので、早くても5月下旬ぐらいに何か起きるのかな(起こしたい)とは思っておりますが、あくまで一般論ということで聞いてください。

 例えば、消費者金融業界があり、たいへんな高利益率を一時期誇っておりましたが、人材派遣などの外注先企業の系列化を進めて営業職員を募る実益と利益移転を目的に高成長企業を作り上げ、上場させようとした経緯がありました。うまくいったケースもありましたが、その後はご存知の通りの結果となっております。

 もちろん、違法ではありません。ただし、経営は確かに別でありますがこれらの消費者金融からのミルク補給が続かない限りは、これらの会社は業容を維持することはできません。当時はまだ株式の上場基準も曖昧だったということもあり、さまざまな迂回手段を通じて間接的な株式を消費者金融の創業者一族が保有することで外注費用を経営執行株主が一体となって回収するというモデルが成立しました。

 その後、親子上場の是非を問う話があり、東証も問題にようやく気づいて、一部上場企業の実質的な子会社がマザーズに重複上場しているというような事例を問題視するようになりました。ここまでは何の問題もないのです。

 最近では、高収益企業が業務上必要なサービスを提供する外部企業と資本提携を行い、利益を誘導することで上場を果たす、またはIPOを目指すという事例が増えてきました。もちろん、その高収益企業は一定の割合の株主であり、またIPOをした/目指す企業の売り上げの相応の割合がその高収益企業というケースが多くなります。

 その高収益が続こうが続くまいが、蛇口の開け閉めはその株式を握っている高収益企業の側がホールドしており、また上場が実現してキャピタルゲインを得られた後は、凧の紐を切るように捨てたところで違法ではもちろんありません。

 ただし、そういう場合に損害を蒙るのは市場を信頼して資金を投資している株主であり、投資家となるわけで、違法ではないとはいえそのような方法論が横行することが市場の価値や信頼性においてどのような影響を及ぼすものであるのか、よく考えるべきだろうと思うのです。

 いろんな意味で、経費を押し込む先と資本提携して上場企業を促成栽培するというのは、従来も我が国の市場のみならず世界でもそこそこありました。不動産を大量に扱う会社が、不動産管理会社の株式を迂回して獲得し、上場させることによってひっそりと上場益を獲得するという類の商法は、それこそ私の生まれる前からあったように聞いています。

 ただ、不公正だと思うんですよね。で、そういう不公正を見て、現在の法令でとどめることができないと早々に判断して何の声も上げない市場関係者というのは、やはり公正な市場を作ろうという意欲を欠いているように個人的には思います。

 まあ… 証券会社にいる方々も人の子でございますので、扱っている会社を上場させ幹事としてかいた汗に見合う報酬は得たいと願うのもあるでしょう。このあたりの議論は、本当にバランスを考えるのがむつかしいなと思っております。

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