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国債購入の減少、米テーパリングとは性格を異にする=黒田日銀総裁


[東京 22日 ロイター] - 日銀の黒田東彦総裁は22日、参院財政金融委員会で、日銀による国債買い入れ減額は、テーパリング(量的緩和の縮小)とは性格を異にすると述べ、金融政策の正常化の観測を否定した。渡辺喜美委員(無所属)の質問に答えた。

日銀による国債購入額減額が、密かに量的金融緩和を縮小する「ステルステーパリング」ではないかとの指摘に対し、黒田総裁は「長短金利操作付き量的・質的金融緩和の枠組みの下で、物価安定目標に向けたモメンタムを維持するために最も適切と考えられるイールドカーブの形成を促すように長短金利操作を行っている」とし、「実際の国債買い入れ額は金融市場の状況に応じて変動する。日銀の国債買い入れ額変動は、米国が行っているテーパリングとは性格を異にするもの」と述べた。

また「将来にわたり、物価安定の目標に沿って適切な金融政策運営を行う観点から、物価上昇率が高まる際には、拡大したマネタリーベースの回収が必要になる。当座預金と日銀券に見合う資産を保有しておくことが必要」と述べた。

黒田総裁は11月5日に名古屋市で行った講演で「デフレ克服のため、大規模な政策を思い切って実施することが最適な政策運営と判断された経済・物価情勢ではなくなっている」と発言。渡辺委員が、2%の物価目標が達成されていない中で「出口と誤解されるようなことを言っていいのか」として真意を質した。

黒田総裁は、2013年4月に量的・質的金融緩和を導入した際には、景気は回復しておらず、デフレ克服も見通せない状況だったため、マネタリーベースの大幅な拡大など、それまでとは異なる、大胆な政策を思い切って実施する必要があったと説明。そのうえで「最近では、わが国の経済・物価情勢ははっきりと改善している。同時に、2%の物価安定目標の実現には時間を要する状況」とし、「やや複雑な経済・物価の展開の下では、さらに追加的な措置を講じるのではなく、まずは、2%の物価安定目標の実現に向けて、現在の強力な金融緩和を粘り強く進めることが必要」と述べた。さらには「そのためにも、政策の効果と副作用をバランスよく考慮して、緩和の持続性を強化することが重要だ」との考えを示した。

(清水律子)

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