- 2018年11月20日 13:47
投票していないのに「投票した」と答える人が多い理由|札幌市若者支援施設Youth+で話してきました
1/2インタビュー調査で札幌へ
週末は札幌へ飛びました。
おはようございます!
— 両角達平/スウェーデン若者政策の研究者 (@tppay) 2018年11月17日
札幌は快晴なり。昨晩はコミュニティワークを実践する旧友の話しに圧倒されていました。生活困窮者などの支援として伴走しながら、そのままなりわいを作ったりまさに生活そのものを変えてる。それも地域ぐるみで。差別への感度の高さも言葉の節々から伝わってきた。 pic.twitter.com/jGhS8Gm31e
こちらのインタビュー調査は、最終的にはブックレットにまとめる予定です。ブログでも公開できるようしたいと思います。
ユースワークの聖地、札幌にて職員研修
滞在中、ぼくの出張に合わせて、公益財団法人 札幌青少年女性活動協会の職員さんが札幌市内の若者支援施設「Youth+」にて勉強会を開催してくださいました。テーマは、ユースセンターにおいていかに若者の社会形成意識を育むか。そもそも「意識醸成」という啓発アプローチがユースワークの役割か?を出発点に、スウェーデン実践などを紹介しました。
スライドは以下からどうぞ。
最終的には社会におけるユースワーク、ひいては余暇、ソーシャルセクター、そして民主主義、の意義など大きな話になってしまいました。現場職員さんにはかなり抽象的な話だったかと思うけど、例えば実践力に直結するファシリテーション力やプロジェクトマネジメントなどの話しはぼくじゃなくてもできると思い、そんな内容になりました。
そもそも社会参加「意識」を育てるから投票するのか?
話した内容の一部をここで紹介します。
頂いたお題の1つが、若者の「社会形成意識を育む」にはどうしたらいいか?でした。
素直にこの文言に従って、スウェーデンの社会参加の実践をすぐに報告したらよかったのですが、そうはいきませんでした。なぜなら若者の「社会形成意識を育む」という文言は気をつけないと、ある方向付けをしかねないからです。
スライドでは、まずスウェーデンにおける若者の投票率の高さを紹介します。そのうえでしかし、スウェーデンと日本の若者の社会参加の「意識」はそもそもそんなに違うのか?という点を紹介します。実際、スウェーデンの若者よりも日本の若者のほうが本当に社会への意識が高いのか?と思わせる調査結果があります。

平成25年度の内閣府の調査なのですが、この調査によると「あなたは今の自国の政治にどのくらい関心がありますか?」という問いに対して、「非常に関心がある」「どちらかといえば関心がある」と答えた若者は、スウェーデンは46.3%であったのに日本の若者は50.1%だったのです。さらに別のデータでは「社会に役に立ちたいと思っている」日本の若者の割合は増えつつあることが明らかです。
あれ?スウェーデンの若者は投票率は高いのに、政治への意識は日本の若者より低いの?という疑問が湧きます。なぜこうなっているのでしょうか。