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カルロス・ゴーン氏の凋落 高額報酬の不合理にみる

 カルロス・ゴーン氏が有価証券報告書に自らの役員報酬を50億円も過少記載したという容疑ですが、5年間で50億円(年間10億)でも異常な額だと思っていましたが、その倍額ということですか。
日産カルロス・ゴーン社長の報酬10億円 10億円払う価値はあるの?

 高額報酬は世界の流れだとか常識みたいなことも言われていますが、10億だって高すぎです。
 昨晩、全部ではないですが、日産社長の会見をみていましたが、功績について日本人ではできないことをやったという趣旨の発言がありました。「日本人」と表現はしていませんが、趣旨としてはそういうことなんだろうと思います。
「(日産が倒産寸前に追い込まれた中で)ほかの人間ができなかったこと、特に初期、非常に大きな改革を行った実績は紛れもない事実だと思う。その後については『功罪両方ある』というのが実感だ。今まで積み上げてきたことを全部否定することはできないが、最近の状況をみると権力の座に長く座っている(ことで)、ガバナンスだけでなく業務の面でも弊害が見えた」(産経新聞2018年11月20日
 これが何を指すのかは自明のことで大量の首切りです。普通であれば、企業として何とか経営努力により労働者へのしわ寄せを回避することが普通でした。それを何のためらいもなく、心も痛むことなく、大量解雇ができたのもゴーン氏だからです。

会社は労働者あってこそ成り立っています。


 それがV字回復なのですが、これを功績とみるのかどうか。少なくとも当時の経営陣からみれば安堵したことでしょう。問題は一時的な助っ人として招いたはずのゴーン氏がその後も居座ってしまったことです。

 これだけの高額報酬を恥ずかしげもなく、ぶんどれるのもゴーン氏です。
 ようやく日産内部での不満が内部調査と捜査協力という形で顕在化したということですが、いつまでも一強がのさばり続けるということの弊害を見事なまでにみせつけてくれました。

 他方でこうした人間を排除することは、黙認してきた勢力(ことなかれの従来の日本人経営陣)と刷新を求める経営陣が協力すれば普通にできたことなのかもしれませんが、現実には独裁者がなかなか倒れない構図は出る杭は打たれるで、排除(粛正)されてしまうのですから難しく、結局、司直の手を借りるということになったのでしょう。それがなければ内部浄化もできなかったということになります。

 日産から異常、異様な高額報酬がなくなり、それらが労働者や消費者に還元されることを願ってやみません。

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